ペルガモン博物館で見たゼウスの大祭壇ドイツの首都ベルリンを流れる川には博物館島と呼ばれる中州がある。文字通りいくつもの博物館・美術館が集まっている。その一つにペルガモン博物館がある。その博物館の目玉となる展示が、博物館の名前の由来となっているペルガモンで発掘されたゼウスの大祭壇だ。その様子が下の画像だね。
ペルガモンというのは現在はトルコ領となっている小アジアにかつて栄えた古代都市なんだけど、このゼウスの大祭壇はそのペルガモンで紀元前2世紀前半に築かれたものと考えられている。
ゼウスの大祭壇と戦争ところが、やがて第二次世界大戦が始まった。ドイツの首都ベルリンにも連合国軍による空襲が行われた。空襲による破壊を免れる為、ゼウスの大祭壇などペルガモン博物館の展示品は、ベルリンの郊外に疎開されていたんだそうな。そして西暦1945年、ベルリンにソ連軍戦車が突入し、ヒトラーが自殺し、数日後にドイツは降伏した。戦争は終わった。しかし、ドイツは連合国軍によって占領され、ゼウスの大祭壇は戦利品としてソ連軍が持ち去ってしまったらしい。
そんなゼウスの大祭壇などのペルガモン博物館のお宝がソ連から返還されたのは西暦1959年のことだった。かくしてベルリンへ来れば上のようなペルガモンの遺跡から発掘された古代の美術品などを見ることが出来るわけだね。
ミレトゥスの市場門ペルガモン博物館の展示品の最大の目玉はゼウスの大祭壇なんだろうけど、その他にも見るべきものがいくつもある。例えば、下の画像にあるミレトゥスの市場門。今はトルコ領となっている小アジアの古代都市ミレトゥスの市場あるいは広場の入口に築かれたものだそうな。古代ローマ皇帝ハドリアヌスの頃とされている。
その後、ビザンティン帝国の皇帝ユスティニアヌスによって、市場門はミレトゥスの街の市壁に取り込まれた。街の守りを固める為だったとか。しかし、10世紀に起きた地震によって、この市場門は崩れ落ちてしまったんだそうな。
バビロンのイシュタル門更に下の画像は鮮やかな藍色が印象的なイシュタル門。一見したところではタイルのように見えるんだけど、彩色を施したレンガを焼いたもので飾られている。黄色い釉薬をかけて焼いたレンガで描かれているのは、ドラゴンやライオン、そして雄牛たちなんだそうな。
この門は古代バビロンの市壁に設けられたもの。紀元前575年に新バビロニアの王ネブカドネザル2世によって築かれたとされている。20世紀の初頭にバビロニアの故地であるイラクで発掘されている。
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