パリ + ロワール・ノルマンディ・シャルトル (フランス) 2000年9月
タペストリー「貴婦人と一角獣」
15-16世紀のタペストリーを集めたクリュニー美術館の中でも、代表的な作品が 6枚ぐみの連作「貴婦人と一角獣 La Dame a la Licorne 」だ。 |
もう1枚の画像をみてもらおうかな。下にあるのは手鏡を持つ貴婦人。つまり、視覚を表現しているわけだ。ちなみに、手鏡に写っているのは一角獣だよね ?? 写りが小さいから、はっきりしないんだけど。 さて、このタペストリーは6枚の連作だと書いたんだけど、今までに説明したのは5枚だけ。実は、最後の一枚が問題なんだ。色々な資料を見たんだけど、その解釈は揺れ動いているみたい。 ある解釈によれば、主人公の貴婦人が五感の喜びを捨て、肉体の感覚から自由になることを望むとしている。別の解釈によれば、更に欲望の深みにはまることを表現している、となる。その最後の1枚の画像が無いのが問題なんだけど ... こめんなさい。 それから、色々な資料を調べたんだけど、このタペストリーが制作された年・場所や作者はわからなかった。でもね、ひとつだけ面白いヒントがあったんだ。 貴婦人をとりまくライオンと一角獣なんだけど、リヨン出身の貴族であるル・ヴィスト家の紋章に登場してくるキャラクターらしいんだ。このタペストリーもリヨン(フランス)やル・ヴィスト家に関係が有るのかもしれないね。 調べたんだけど、ますます広がる「貴婦人と一角獣」の謎。また面白いことを発見したら、このページに追加していくね。
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