東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記「真冬のアイスランド」

05. レイキャビクあちこち(アイスランド)

丘から眺めたレイキャビクの風景

私たちを乗せたバスは小高い丘に登った。その丘から眺めたレイキャビクの風景が下の画像。アイスランドの首都の眺め ・・・ ではあるんだけど、日本の北国のちょっとした街の風景と言われれば、そんな感じかな。レイキャビクの人口は12万人ほど。そんな街を首都とするアイスランド全体の人口が32万人ほどだからね。

アイスランドの首都レイキャビクを小高い丘の上から眺めた

そんな静かなレイキャビクなんだけど、世界の歴史の中でも画期となる出来事がこの街で起こったのをご存知だろうか。

レイキャビクの海辺にあるホフディ・ハウス

そんな世界的な出来事の舞台となったのが、レイキャビクの海辺にあるホフディ・ハウス(下の画像)だった。見たところでは、ちょいとゼイタクな海辺の別荘って感じなんだけどね。

アイスランドの首都レイキャビクにあるホフディ・ハウスは米ソ首脳会談の舞台となった

西暦1986年10月、このホフディ・ハウスで行われたのが、レーガンとゴルバチョフによる和平会談だった。即ち、東西冷戦の主役であるアメリカの大統領とソ連の書記長による米ソ首脳会談だね。その会談は具体的な成果に結びつくものではなかった。でも、この会談を契機として、冷戦の終結にたどり着くことになったんだ。

そんなホフディ・ハウスは西暦1909年にフランス領事館としてレイキャビクに建てられたそうな。西暦1940年代からはイギリス大使館となった。西暦1958年にレイキャビク市がこの建物を買い取り、公式の迎賓館とされたんだそうな。

そんなホフディ・ハウスには若い女性の幽霊が出るという話がある。夜中にドタン・バタンと物音がするらしい。そのせいでイギリスの外交官はこの建物を売り払ったとも言われている。但し、この建物に幽霊が出るかどうか肯定も否定もしないというのが、アイスランド外務省の公式の立場なんだそうな。

そんなホフディ・ハウスの幽霊はさることながら、もっと怖ろしいのは過去のものとなったはずの東西冷戦の幽霊が再び世界を脅かしているようにも見えることかな。既にソ連は崩壊し、今はロシアになっているけどね。

アゥスムンドゥル・スヴェインソン彫刻美術館

続いては、アゥスムンドゥル・スヴェインソン彫刻美術館。アイスランドで最も著名な彫刻家がアゥスムンドゥル・スヴェインソンなんだ。といっても、私はその名も聞いたこともなかったんだけどね。

アイスランドの首都レイキャビクにあるアゥスムンドゥル・スヴェインソンの彫刻美術館

かつて彼が住んでいた白い家の周囲の芝生に、彼の作品が並べてある。その中でも私のお気に入りが、上の画像にある騎乗の人物。残念ながら作品のタイトルはわからないんだけどね。

そんな芝生の庭の周囲には生け垣がある。その生け垣の木々にたくさんの小さな芽を見つけたんだ。冬はまだまだこれからだというのに、氷の国アイスランドでも春の準備が既に始まっているんだね。こんな木々でもたくましく生きていることに感動しちゃった。

レイキャビクの港の漁船

前のページでも書いたけど、真冬のアイスランドでは太陽が出ているのはほんの 4時間ほど。というわけで、あっという間に暗くなってしまう。短い昼間の観光もあっという間に終わってしまうわけだ。

アイスランドの首都レイキャビクの港に並ぶ漁船

上の画像は既に暗くなりつつあるレイキャビクの港なんだけど、ずらりと並んでいるのは漁船。ヴァイキングが入植して以来、漁業はアイスランドの重要な産業の一つだった。今でもそうなんだ。ついでながら、港に並ぶ船の中には、なんと日本の船もあった。アイスランドを取り囲む豊かな漁場が日本の漁船をも招き寄せたということなのかな。


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