ランド・クルーザーで真冬のアイスランドの雪原いよいよ真冬のアイスランドの旅の最終日となった。7時に起床し、7時半にはホテルのレストランで朝食だ。昨夜もオーロラを見る為に夜中に出かけていたし(結局は見ることが出来なかったけど)、ホテルに戻ってからもバーで騒ぐ若者たちがうるさかったから、寝不足ではある。が、眠ってはいられないね。ホテルの前からランド・クルーザー 4台に分乗して出発したのは 9時。まずはレイキャビクから車で 20分ほどのところにある小山に登り始めた。傾斜の急な山道は岩だらけ、しかも至る所に雪と氷。夜明けまではまだ 2時間もあるから周囲は真っ暗。でも、運転している青年は慣れているらしく、平気な顔で坂道を登っていく。
やがて小山の頂上に到着。強風のせいでとっても重いドアを開けて外に出る。あまりの強風に真っ直ぐに立つことも難しい。そんな強風に向かって立つ私の姿は、絵本の北風と太陽に登場する旅人に似ているに違いない。寒いはずなんだけど、異様な状況で興奮しているからか、寒さを感じなかったね。風に抗って必死に立つ家内とランド・クルーザーを撮影して車内に戻った。(上の画像)
山上から眺めた朝陽ランド・クルーザーは小山の道を下り始めた。登りよりも下りはスリルがある。これほどに凍りついた道で不用意にブレーキを使うわけにはいかない。十分に車間距離を置いて慎重に下っていく。やがて車は山麓の荒野を走り始めた。その雪原の至る所に直径 1メートルほどの穴が口を開けている。その下には川が流れているんだそうな。こんな道、私には絶対に運転できないね。(ちなみに、四国で生まれ育った私は、日本でも雪道では車に乗らない。)再び車は急な山道を登り始めた。途中で私たちの前を行く車が雪の深みに入り込み、抜け出せなくなるというトラブルはあった。が、やがて山頂に到着。車は 4台ともに無事に到着。このあたりの標高は 800メートルほどなんだそうな。山小屋の前で景色を眺める。次第に空が明るくなり、浮かび上がる雲はゆっくりと色を変えている。遠くの山々の稜線も見え始めた。その山々の上に朝陽(下の画像)が顔を出したのは11時20分のこと。
山頂の山小屋でサンドイッチとジュースの昼食を済ませ、山道を下り始めた。まずは私たちの車が雪の深みに入り込んだ。仲間の車に牽引されて脱出。更には別の車も雪の深みに入り込み、ロープで牽引されて脱出。ランド・クルーザーではあっても、真冬のアイスランドの山の中を走るのは大変なんだね。
シンクヴェトリル国立公園雪と氷に覆われた真冬のアイスランドの山道を下ったランド・クルーザーが、更に走り続けて到着したのはシンクヴェトリル国立公園。その風景が下の画像だ。
西暦874年頃にアイスランドに植民を始めたノルウェー系ヴァイキングの人々は、西暦930年にアルシング(国会)を設立したとされている。今でこそアルシングの議事堂はレイキャビクにある。でも、設立当初のアルシングはこのシンクヴェトリルの岩場で開催されていたんだそうな。
シンクヴェトリルで見た地球の裂け目 ギャオアイスランドの歴史にとって重要な場所となっているシンクヴェトリル国立公園なんだけど、同時に地球の歴史を考える上でも重要な場所でもある。それが下の画像にある地球の裂け目 ギャオなんだそうな。
地球の表面は十数枚のプレートで出来ているんだけど、そのプレートはマントルの上に乗っている。そのマントルの動き(マントル対流)はプレートを動かすんだけど、ある場所では複数のプレートがぶつかり合い、ある場所ではプレートとプレートが離れていく。そんな複数のプレートが離れていく結果として生じる地球の裂け目が、アイスランドのシンクヴェトリルで見ることの出来るギャオなんだそうな。
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