東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記「ゴールウェイとアラン島(アイルランド)」

04. アラン島(イニシュモア島)に上陸

アラン島のポニー馬車

ようやく揺れる船から解放されて、アラン島、いや正確にはアラン諸島のイニシュモア島に上陸した。三つの島を持つアラン諸島の中でも、イニシュモア島は最大の島なんだそうな。アイルランド語(ゲール語)で「イニシュ」は「島」、「モア」は「大きい」を意味するらしい。大きい島といっても、人口は800人あまりらしいけどね。

上陸するとすぐにアラン島(イニシュモア島)の宿の客引きが声をかけてくる。観光シーズンのピークでなければ、ぜいたくさえ言わなければ、予約無しで島に来ても宿はなんとかなりそうだね。もちろん、立派なホテルは島には無い。島にあるのは名ばかりのホテルとかベッド・アンド・ブレックファストだけみたい。

続いて声をかけてくるのは、タクシーだった。といっても、車はバンかマイクロバスか。アラン島の周遊に連れて行ってくれるらしい。車の中には乗客もいた。でも、人数が揃うまで出発するつもりは無さそうだ。既に乗り込んでいる乗客は待つのみみたいだね。

次に声をかけてきたのがポニー馬車の御者だった。彼もアラン島の周遊をすると言っている。いや、周遊も良いけど、まずは宿へ行って荷物を置き、続いてサンドイッチを買い、それから観光をしたい。それで良いとのこと。交渉成立だ。ポニー馬車(下の画像)に乗り込み、宿へと向かう。

アラン島(イニシュモア島)のポニー馬車(アイルランド)

このポニー馬車の御者なんだけど、けっして悪いやつじゃない。むしろ人の良さを感じさせる。が、ちと体格が良すぎる。対して馬車は小さい。その結果、乗客である私たちはずいぶんと窮屈な思いをさせられた。アラン島でポニー馬車に乗るならば、小柄な御者を選ぶべきかもしれないね。

加えて、ちょいと臭いが気になった。最初は御者さんの臭いかと思ったんだけど(失礼・・・)、よく見ればポニー君がときおり自然の摂理に従っていたよ。なるほど道のあちこちにポニーの落し物があるね。道を歩く時には気をつけないとね。ちなみに、家内の観察によれば、ポニー君は自然の摂理に従う前にひょいと尻尾を持ち上げるらしい。

アラン島のベッド・アンド・ブレックファスト

やがてアラン島の宿に到着。下の画像にあるベッド・アンド・ブレックファストだ。「ベッド・アンド・ブレックファスト」、略して「ビー・アンド・ビー」。日本風に言えば「民宿」かな。でも、ビー・アンド・ビーは基本的に食事は朝食のみ。対して日本の民宿は夕食と朝食が付くのかな。

アラン島(イニシュモア島)で泊まったベッド・アンド・ブレックファスト(アイルランド)

ビーアンド・ビー、懐かしいね。この旅の当時、私たちはロンドンに住んでいたんだけど、ロンドンに渡ってしばらくの間はは私は一人でビー・アンド・ビーに住んでいた。やがてマンションを見つけて移り、それから家内が合流したわけだ。

ポニー馬車に揺られて眺めるアラン島の風景

おっといけない。ポニー馬車を待たせている。カメラ、雨具など必要なものだけを持って馬車に戻る。サンドイッチは途中で買うことが出来るということで、とにかく出発だ。

アラン島(イニシュモア島)の石垣と畑(アイルランド)

上の画像はポニー馬車の上から眺めたアラン島の風景。石を積み上げて囲んだ土地はヒツジなどを放す餌場かな ・・・ と思ったら、これが畑なんだそうな。風が強く岩だらけの島では作物を作ることの出来る土は貴重なものらしい。故に石垣で畑を囲んで土が風に持っていかれないようにするんだそうな。更には石を砕き、海藻を畑に敷き詰めて土を作ったとか。

アラン島でサイクリング

アラン島ではサイクリングをしている観光客も少なくなかったね。島の東西の長さは 15kmほどだし、南北の最も幅の広いところでも 4kmもないから、自転車で移動するには最適な大きさと言えなくもない。レンタ・サイクルを借りることもできるみたいだし。

アラン島(イニシュモア島)でサイクリング(アイルランド)

但し、実はアラン島にはかなりのアップ・ダウンがある。自転車で島をめぐるのはそれほど楽ではないと思うよ。私たちが向かっている大昔の遺跡ドゥーン・エンガス(この島の最大の観光スポット)なんて、海からの高さ 100メートルの断崖の上にある。サイクリングでその遺跡を目指すならば、自転車で 100メートルを登ることになるわけだよね。


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