東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

ダブリンの風景(アイルランド)

01. ダブリン城

まずはダブリン城

アイルランドの首都ダブリンを訪れたら、まず立ち寄りたいのが ダブリン城かな。もちろん、他にも見て歩きたい場所は多いんだけどね。

ダブリン城のベドフォード・タワー(アイルランド)

長い歴史を持ち、多くの建物によって構成されているダブリン城の中心ともいうべき存在が、上の画像にあるベッドフォード・タワーかもしれない。西暦1761年に建てられたタワーなんだそうな。

中世ダブリン城の姿をとどめるレコード・タワー

征服王ウィリアム1世に率いられたノルマン人がイングランドに侵攻したのが西暦1066年だった。その後、ノルマン人たちはウェールズにも手を伸ばす。そんなイギリスのノルマン人たちがアイルランドに進出したのが西暦1167年のことだった。西暦1171年にはイングランド王ヘンリー2世がアイルランドに上陸している。

ダブリン城のレコード・タワーと左にチャペル・ロイヤル(アイルランド)

間もなくダブリンを占領したイギリスのノルマン人たちは、そこに城を築き始めた。初期のダブリン城が完成したのが13世紀初頭のこと。その頃の建物の多くは現存しないけれども、例外的に当時の姿をとどめているのが上の画像にあるレコード・タワーなんだそうな。(塔の左手の建物はチャペル・ロイヤル。)

アイルランド統治の中心としてのダブリン城

イギリスのノルマン人たちによってダブリン城が築かれて以後、ここがアイルランド統治の中心だった。歴代のイングランド王たちはアイルランド卿(初代はジョン失地王)を兼ね、更にヘンリー8世からはアイルランド王を称したんだけど、その役人や兵士たちの拠点がこのダブリン城だった。

ダブリン城のステート・アパートメントの入口(アイルランド)

そんなダブリン城の中でも重要な役割を持っていたステート・アパートメントへの入口が上の画像なんだ。ステート・アパートメントはイギリス王に代わってアイルランドを統治していた総督の公邸だった。そして現代においても、アイルランドの大統領の就任式典、国賓の歓迎式典、更には重要な国際会議などがこのステート・アパートメントで行われている。

イギリスの王・女王とダブリン城

そんなわけで、ダブリン城の中には豪華な装飾に彩られた一画もある。その中でも興味深いのが下の画像にある玉座かな。この玉座は、西暦1821年にアイルランドを訪問したイギリス王ジョージ4世の為に作られたものなんだそうな。

ダブリン城のスローン・ルームにあるイギリス王ジョージ4世の玉座(アイルランド)

その後、独立を目指す長い戦いの末に西暦1922年にアイルランド自由国が成立し、共和国となり、イギリス連邦からも離脱した。そんなアイルランドをイギリス女王エリザベス2世が訪問し、ダブリン城で大統領主催の晩餐会が催されたのは西暦2011年のことだったそうな。言うまでもなく、イギリスの君主はアイルランドの支配者ではなくなっている。


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