東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

ダブリンの風景(アイルランド)

05. 聖パトリック大聖堂とクライスト・チャーチ

ダブリンにある聖パトリック大聖堂

ヨーロッパ各地の街を訪れるならば、その土地にある大聖堂や教会を見るのも楽しみの一つだよね。例えば、イタリアの首都ローマならばサン・ピエトロ大聖堂だし、フランスの首都パリならばノートルダム大聖堂とか。そしてアイルランドの首都ダブリンにおいては聖パトリック大聖堂(下の画像)ということだよね。

ダブリンにある聖パトリック大聖堂(アイルランド)

この大聖堂は西暦1171年にイングランド系ノルマン貴族たちによって建立されたらしい。但し、このゴシック様式の建物の建設工事は13世紀半ばまで続いたんだそうな。

もう一つ、ダブリンのクライスト・チャーチ大聖堂

ダブリンには西暦1038年に建立されたというクライスト・チャーチ(下の画像)もある。ややこしいことに、こちらも大聖堂なんだそうな。

ダブリンにあるクライスト・チャーチ大聖堂(アイルランド)

一つの街に二つの大聖堂があるなんて、とっても珍しいことなんだそうな。で、難しいのが二つの大聖堂の優劣と役割分担だよね。そこで西暦1300年のことなんだけど、ダブリンにある二つの大聖堂の間に協定が結ばれたらしい。といっても、必ずしも協定は守られていないらしい。

余談ながら、西暦1688年に名誉革命によってイギリスを追われたジェームズ2世は、その翌年にはフランス王ルイ14世の支援によってアイルランドに上陸し、王座を奪還する為に戦っている。その折に彼はこのクライスト・チャーチでミサに参列したこともあるらしい。その後、彼は戦いに敗れ、王座の奪還はかなわなかったんだけどね。

聖パトリック(アイルランドの守護聖人)

話を聖パトリック大聖堂に戻すけれども、その内部に立っているのが下の画像の聖パトリックの像なんだ。

ダブリンにある聖パトリック大聖堂の中の聖パトリック像(アイルランド)

アイルランドの守護聖人ともされる聖パトリックは、西暦432年にアイルランドに渡り、そこで多くの人々をキリスト教に改宗させたとされている。

聖パトリックゆかりのシャムロック

ところで下の画像にある飛行機に見覚えはあるかな。エア・リンガス(アイルランドの国営航空会社)の飛行機だね。その垂直尾翼に描かれているのがシャムロック。クローバーなどの三つに分かれた葉を持つ植物を指すらしい。

エア・リンガスの飛行機の垂直尾翼には聖パトリックゆかりのシャムロック(アイルランド)

そのシャムロックがこのページに何の関係があるのか・・・。それが大有りなんだ。アイルランドでキリスト教を広めた聖パトリックは、三位一体はシャムロックの三つに分かれた葉と同様だと説いたらしい。(わかったような、わからないような・・・。)

聖パトリックが亡くなったのは3月17日だったとされている。というわけで、3月17日は聖パトリックの日とされ、シャムロックの胸に飾るという伝統があるんだそうな。


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