東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記「イタリア北部の旅」

15. ピサの斜塔

ドゥオモ広場に並びピサの斜塔、ドゥオモ(大聖堂)、洗礼堂

ピサの安レストランでお昼を食べ、すぐ目の前にあるドゥオモ広場に入った。ミラコリ広場(奇跡の広場)とも呼ばれ、世界遺産ともなっているドゥオモ広場に並んでいるのが、ピサの斜塔、ドゥオモ(大聖堂)、洗礼堂というわけだ。

ピサのドゥオモ広場に並ぶ洗礼堂、ドゥオモ(大聖堂)、そしてピサの斜塔(イタリア)

上の画像がそのドゥオモ広場の眺めなんだけど、実は kaoringo さんから戴いたもの。私が撮影した時は空が暗かった。こんな青空のピサの画像を撮影できてうらやましいよ。(上の画像には見えていないけど、ドゥオモ広場にはカンポサントと呼ばれる墓所もある。)

ピサの斜塔

そしてドゥオモ広場の主役ともいうべきピサの斜塔が下の画像( kaoringo さん提供)。ピサの斜塔(大聖堂の鐘塔)の建設が始まったのは、西暦1173年のこと。でも、工事開始から間もなく傾き始め、10年ほどで工事は中断されちゃったんだそうな。

ピサの斜塔(イタリア)

それから100年ほどは工事が再開されることもなく、塔は放置されていた。そして13世紀の後半に工事が再開され、西暦1284年にピサの斜塔が完成した ・・・ とされている。

といっても、14世紀後半にも建設工事が再開されており、完成は西暦1372年とする資料もあるね。いずれにせよ、当初の計画では高さ100メートルを越す塔になるはずが、56メートルで打ち切りになっているわけだし、今も未完成と言っても良いのかもしれないけどね。

ついでながら、ガリレオはこのピサの斜塔から大小二つの球を落とす実験を行い、落下の法則を発見したとの話もあるよね。でも、その話は作り話なんだそうな。

ピサの斜塔が傾いた事情

ピサの斜塔の立つ地盤について、20世紀末に調査が行われた。その結果、塔の南側の地盤が北側よりも軟弱だったそうな。その結果、塔の重さによって南側が沈みこみ、傾いてしまったらしい。

ピサの斜塔(イタリア)

そんなわけでピサの斜塔は更に傾き、20世紀末には倒壊が心配されるほどになってしまった。西暦1990年からは塔の北側の地盤を削り、南側とのバランスを改善する工事を行った。その結果、5度以上となっていた傾きが、4度未満にまで抑えられ、西暦2001年からピサの斜塔の公開が再開されたわけだ。大学の先生の分析では、今後300年ほどは倒壊しないだろうって・・・。

ピサの斜塔に登った方からのメール

修復工事を終えて公開が再開されたピサの斜塔に登った方々からメールを戴いたんだけど、ご了解を戴いたのでここに掲載しておくね。これから行く皆さんの参考になるかも。

まずは西暦2002年4月にピサの斜塔に登った Kさんのメールから。

ピサの斜塔の公開状況

今年の4月中旬にイタリア旅行をした際にピサの斜塔に行きました。朝早くフィレンツェを出てピサには9時半頃には着きましたので、斜塔に登れる入場券が取れました。40分間に30人だけが入場できるのです。ピサの斜塔は1日に300人くらいしか入れないそうですので余程早く行かないと入場チケットが取れないそうです。

カメラ以外は何も持たないで中に入るのです。中は狭い螺旋階段になっていて、床の石の減り方が右の方が減ったり左の方が減ったりと・・・身体のバランスが変になりました。それでも一番上まで登ったときは感激しました。

続いては西暦2003年12月にピサの斜塔に登った静岡の方からのメール。

ピサの斜塔に登ったよ

2003年12月29日(月)10時にピサの斜塔に登りました。特に制限はしておらず、8人前後の集団でツアーとして入場できました。雨が激しくて、ずぶぬれになりましたが、有名な塔ですので登れて良かったです。

入口にはガリレオ・ガリレイの実験のことがラテン語で(たぶん・・・)書かれてありました。最上階はさすがに傾きも大きく、手すり越しにのぞくとさすがに気持ちが悪かったです。

普通のツアーで行くと、最初から塔には登らないスケジュールになっているようです。その場でないとツアーの所要時間などが確定しないからかな。良い思い出になりました。

フィレンツェから電車で1時間。81kmの旅で気楽に行って来れました。日本人ばかりでしたけどね。



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