東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記「ローマとポンペイ(イタリア)」

01. ローマ到着

ついにイタリアの首都ローマ

初めてイタリアを旅したのが半年前のこと。といっても、その旅ではミラノフィレンツェピサなどをめぐり、首都ローマには行かなかった。その旅の 2ヵ月後には 2度目のイタリア。でも、二泊三日という短いその旅の目的地はヴェネツィア。というわけで、未だにローマには行ったことが無い。

でも、3度目の正直、今度の旅では初めてのローマに滞在することになっている。しかも、ヴェスヴィオ火山の噴火によって埋もれた古代ローマ帝国の街ポンペイの遺跡(イタリア南部の中心都市ナポリの近くにある)にも行く予定になっているんだ。

イタリア略図

でも、今度の旅はイースター(復活祭)の4連休を利用して出かけようというもの。というわけで、何処へ行っても混んでいるに違いない。そんな時期に個人旅行で観光地を巡れば、効率は最悪になるに違いないよね。

しかも、私の勤務先の会社の年度末は目の前。あいにく財務経理の責任者になっている私は、連日連夜徹夜同然の忙しさ。自分で旅行の目的地について調べたり、スケジュールを組んで飛行機やホテルなどの手配をする余裕は無い。

というわけで、今回はロンドンの旅行会社が企画したツアーに参加することにしたんだ。ツアー・バスの座席で眠っていれば、効率良くあちこち見て周ることができると期待している。(この旅に出かけた頃の私と家内はロンドンに住んでいた。)

ロンドン近郊のヒースロー空港に到着したのは朝の6時。まずはツアーを企画した旅行会社の担当者からチケットを受け取る。続いて、空港内にあるパブに入り、ビールを飲みながらイングリッシュ・ブレックファスト。昨夜は2時間しか眠っていないし、朝からビールを飲めば眠っちゃいそうだけど、ツアーだから良いよね。

乗り込んだ飛行機が離陸したのは8時。機内で眠って2時間半。ローマのダヴィンチ空港に到着したのは、イギリス時間の10時半だった。ここで時計を1時間進めておこう。イタリア時間では11時半なんだ。ついにイタリアの首都ローマにやってきたぞ。(この旅から数年後には個人旅行で再びローマを旅したんだけどね。)

お昼を食べてヴァティカン

飛行機から出てきたスーツ・ケースを受け取り、すぐにツアー・バスに乗り込む。まず向かった先はレストラン。お昼を食べ終わった時には午後2時半になっていた。私たちの個人旅行ならば、まずはホテルに入り、部屋に落ち着いて、ひと休みとなるに違いない。でも、ツアーではそんなぬるま湯の旅は許されないんだね。

ローマにあるサンタンジェロ城(イタリア)

私たちを乗せたツアー・バスは直ちに出発。向かったのはヴァティカンだった。上の画像はバスの車窓から眺めたサンタンジェロ城。古代ローマ帝国の皇帝ハドリアヌスのお墓として築かれ、後にローマ教皇レオ4世によってヴァティカンが危機に陥った際に逃げ込む城となった建物だね。

が、今回の旅ではサンタンジェロ城に入る予定は無い。なんせ3泊4日の旅でローマとポンペイを見てまわろうというツアーだからね。効率よく、・・・慌しくね。サンタンジェロ城もバスから眺めただけで通過。(でも、後に別の旅でサンタンジェロ城の中もじっくりと見たんだ。詳しくは別のローマの旅行記のサンタンジェロ城のページを参照。)

ヴァティカン美術館・博物館

やがてツアー・バスが到着したのは、ヴァティカン美術館・博物館。こちらも「効率よく」案内されたポイントを見て歩く。ヴァティカン美術館・博物館の中にはいくつもの美術館があるんだけど、下の画像はピオ・クレメンティーノ美術館にある競技者アポクシュオメノスの像。

ローマにあるヴァティカン美術館・博物館の中のピオ・クレメンティーノ美術館で見たリュシッポスによる競技者アポクシュオメノスの像(イタリア)

この像は紀元前4世紀の彫刻家リュシッポスが制作したもののレプリカなんだそうな。ちなみに、リュシッポスは古代の英雄アレクサンダー大王に仕えた彫刻家だったそうな。彼の作品としては、水の都ヴェネツィアサン・マルコ寺院にある4頭の馬の像が名高いね。

もちろん、歴史あるヴァティカン美術館・博物館には他にも見るべきものは多い。ミケランジェロの「最後の審判」のあるシスティナ礼拝堂(内部は撮影禁止だけどね)、古代ローマ帝国皇帝コンスタンティヌスを描いた絵に飾られた部屋、ラファエロのフレスコ画の数々、フィレンツェのメディチ家出身の教皇レオ10世ゆかりの部屋、チェーザレ・ボルジアの父である教皇アレクサンデル6世のゆかりの部屋とかね。でも、今回の旅はツアー。ゆっくりと見てまわることはできなかったんだ。(ヴァティカン美術館・博物館を徹底的に堪能したければ、個人旅行で来るべきなのかもね。)

ヴァティカン美術館・博物館に続いては、すぐ近くにあるサン・ピエトロ大聖堂に入るはずだった。が、ちょうどその時にローマ教皇ヨハネ・パウロ2世がミサを行っていて、中に入ることができないとのこと。仕方ないね。ちなみに、教皇ヨハネ・パウロ2世は、地動説を支持したガリレオに対する異端裁判について謝罪した方だった。ガリレオの死後、既に350年が経過していたんだけどね。

ローマのシアター・レストランでカンツォーネ

そんなこんなで午後にローマに到着後、お昼を食べ、ヴァティカン美術館・博物館を見て、ホテルに入ったのは午後5時半。既に部屋割りは完了していた。ツアーの担当者から鍵を受け取り、すぐに部屋に入ることができた。さすがにツアーの旅は効率が良いね。

ローマにあるシアター・レストランでカンツォーネのショー(イタリア)

8時にホテルのロビーに集合し、バスに乗り込む。間もなく到着したのは、シアター・レストラン。そこで食事をしながら、カンツォーネのライヴを楽しませてもらった。とはいえ、かなり大きな店で、多くのお客さんの後頭部の彼方にステージ(上の画像)が見えていたけどね。

この店のお客さんの多くは様々な国からやってきたツアーの団体客だったのかな。カンツォーネの本場はイタリア南部の中心都市ナポリだと思うけど、ローマであってもカンツォーネを聴けばイタリアへ来た気分が盛り上がるというわけだね。

料理はまずまずだった。メインの豚肉は物足りなかったけど、ワインは美味かった。カンツォーネのショーは合格点。楽しいショーだったね。


次のページは 「02. サン・ピエトロ大聖堂」




ヨーロッパ三昧 トップ・ページ

ヨーロッパの歴史風景

このサイト「ヨーロッパ三昧」には、下の姉妹サイトもあります。ヨーロッパに興味のある方は寄り道してくださいね。

ヨーロッパの歴史風景 バナー このサイト「ヨーロッパ三昧」の姉妹サイト「ヨーロッパの歴史風景」。ヨーロッパ各国の歴史に重点を置いてある。



Copyright (c) 2000-2015 Tadaaki Kikuyama
All rights reserved
このサイトの画像 及び 文章などの複写・転用はご遠慮ください。

このサイトの運営は、あちこち三昧株式会社が行います。