東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記「ローマとポンペイ(イタリア)」

07. 世界遺産ポンペイ遺跡とヴェスヴィオ火山

ローマからポンペイ遺跡に向かう

旅の3日目。6時半に起床。ホテルの部屋のテレビで観たイタリアの天気予報によれば、今日のポンペイ遺跡付近の天気はかなり悪いみたい。もちろん、イタリア語は全くわからないけど、天気予報の雷マークと雨マークはわかる。しかも、気温もかなり低いみたい。重装備で出かけなきゃね。

ポンペイ遺跡とヴェスヴィオ火山の略図(イタリア)

7時半にはツアー・バスに乗って出発。イタリア南部の中心都市ナポリ近くにあるポンペイ遺跡を目指す。バスで片道 3時間らしい。ローマからナポリまでは 200kmほど。古代ローマ帝国の街ポンペイを滅ぼしたヴェスヴィオ火山はナポリの東 10km足らずの場所にある。ヴェスヴィオ火山からポンペイ遺跡までは 10kmほどなんだそうな。

ついでながら、ポンペイ遺跡の近くには、イスラム様式の鐘塔のある大聖堂で名高いアマルフィもあれば、ノルマン人ロベール・ギスカール皇帝ハインリヒ6世ゆかりの街サレルノなどもある。今回の短いツアーでは立ち寄る予定は無いけどね。

ポンペイ遺跡の近くの店でカメオ

ポンペイ遺跡まであとちょいとというあたりでツアー・バスが立ち寄ったのが、カメオの専門店だった。ガイドさんの説明によれば、ポンペイ遺跡にはトイレが少ない為、ここで用を済ませておくのが無難なんだそうな。

とはいえ、カメオの専門店に立ち寄られては財布は無事にはすまないよね。ツアーに参加している女性たちは、トイレを借りる時間も惜しんで、カメオのショー・ケースの前で品定めを始めた。やがて家内が買ったのが下の画像のカメオだった。

ポンペイ遺跡の近くの店で買ったカメオ(イタリア)

カメオとは、基本的には浮き彫りをした貝殻の装飾品なんだそうな。石や金属などに浮き彫りをしたものもカメオと呼ばれるらしいけどね。ナポリ近くでは貝殻のカメオの生産が盛んなんだそうな。

ついでながら、私たちが立ち寄ったカメオ専門店で聞いたカメオ選びのポイントを書いておくかな。

  • 貝殻を材料とするカメオが基本。石を材料とするものは機械で細工されたものが多く、価値が低くなるとか。
  • 貝を材料とするものでも、マダガスカル産の貝を使ったものは、赤の色が強く、やや価値が下がるらしい。
  • サルディニア産の貝を材料とするカメオは、白っぽいものが多く、コントラストが弱いためにやや価値が落ちるそうな。
  • 赤と白のバランスのとれたものが良い。

ヴェスヴィオ火山に雪

カメオ専門店でトイレを借り、買い物を済ませてツアー・バスに戻る。そのバスの車窓から眺めたヴェスヴィオ火山が下の画像だ。

バスの車窓から眺めた雪を頂くヴェスヴィオ火山(イタリア)

3月も終わりだというのに、ヴェスヴィオ火山はなんと雪化粧をしている。寒いはずだよ。しかし、イタリアも南部に来ているというのに、こんなに気温が低くなるとは思いもしなかったね。

世界遺産 ポンペイ遺跡から眺めたヴェスヴィオ火山

間もなくポンペイ遺跡に到着。そこから眺めたヴェスヴィオ火山が下の画像だ。西暦79年に噴火したヴェスヴィオ火山から襲い掛かった火砕流によって、古代ローマ帝国の街ポンペイは壊滅したわけだ。

ポンペイ遺跡とヴェスヴィオ火山(イタリア)

このヴェスヴィオ火山の高さは、標高 1,281メートルもある。なるほど雪化粧をしていても不思議ではないのかもね。西暦1880年には火口までの登山電車が開通している。その宣伝の為の歌が名高い「フニクリ・フニクラ」なんだそうな。

現在は静かになっているヴェスヴィオ火山なんだけど、過去には何度も噴火している。紀元前217年、西暦79年(ポンペイ滅亡)、西暦432年 ・・・ などなど。そして最も新しい噴火は西暦1944年3月のこと。

ちょうど第二次世界大戦の最中、西暦1943年9月にイタリア南部に上陸した連合国軍はローマ攻略を目指して北上していたんだけど、歴史に名高いヴェスヴィオ火山が目の前で噴火して、さぞかし驚いただろうね。

では、いよいよ世界遺産ポンペイ遺跡を歩くことにしよう。


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