ヴァレッタの聖ヨハネ大聖堂マルタ共和国の首都ヴァレッタは人口 7千人ほどの小さな街なんだけど、歴史のある教会が多いね。でも、その筆頭といえば下の画像にある聖ヨハネ大聖堂だよね。
この聖ヨハネ大聖堂の建設が始まったのは西暦1573年のこと。騎士団長ジャン・ド・ラ・カシエールの命によるものだった。そして西暦1577年に完成している。上の画像の中央にはバルコニーが見えているけれども、新たに選出された騎士団長たちはここから騎士たちに就任の挨拶をしたとか。
大聖堂に描かれた聖ヨハネの生涯聖ヨハネ騎士団によって建設された大聖堂の中に入る。その天井の様子が下の画像なんだけど、多くの絵画が見えるよね。そこに描かれているのは聖ヨハネの生涯なんだそうな。
ちなみに、ここで言う聖ヨハネとは、ヨルダン川でイエス・キリストに洗礼をほどこした聖ヨハネだね。新約聖書には「マタイによる福音書」に続いて、マルコ、ルカ、そしてヨハネによる福音書とあるけれども、その福音書を著した人物とは別人なんだそうな。
聖ヨハネ大聖堂の祭壇そして下の画像は聖ヨハネ大聖堂の祭壇。騎士団の戦士たちはイスラム教徒との戦いに出撃する前にここで祈りを捧げたのかもしれないね。例えば西暦1571年のレパントの海戦の前とかね。
聖ヨハネ大聖堂の床や地下墓所には多くの墓碑がある。歴代の騎士団長などがここに葬られたんだ。その中には西暦1565年のオスマン・トルコ軍の攻囲からマルタを守り抜き、要塞都市ヴァレッタの建設を始めた騎士団長ジャン・ド・ヴァレットのお墓もある。彼が亡くなった時には要塞都市ヴァレッタもこの大聖堂も完成してなかったんだけどね。
大聖堂の中の礼拝堂前のページにも書いたけど、聖ヨハネ騎士団は出身地域毎にいくつかのグループ(「ラング」)に分かれていた。そして各々のラングはこの聖ヨハネ大聖堂の中に礼拝堂を持っていたんだ。
上の画像は聖ヨハネ大聖堂の中の壁の一画の様子なんだけど、細かな彫刻の中の天使が抱いているのはフランスの百合の紋章だよね。ということは、この奥にはフランス出身の騎士たちのラングの礼拝堂があるということだね。
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