東西南北 春夏秋冬
ヨーロッパの旅
サンクト・ペテルブルグの旅(ロシア)
1999年8月
08. ツアールスコエ・セローの琥珀の間
ロシアと戦いを続けていたトルコを思い出させるような部屋もある。
琥珀の間
印象的なのは、琥珀で壁を覆い尽くした部屋。豪華極まりない ... ように見える。
しかし、実際には、壁の一部分だけが本物の琥珀に覆われているだけなのだ。その他の壁には、琥珀に見せかけた絵が描かれているに過ぎない。
もちろん、帝政ロシアの時代には、この部屋の壁は全て琥珀に覆われていた。しかし、第2次世界大戦の折、サンクト・ペテルブルグをナチス・ドイツ軍が包囲した。包囲は 872日間も続いたが、次第にドイツの敗色が濃くなった1944年、サンクト・ペテルブルグを包囲していたドイツ軍が退却を始めた。その際、ドイツ軍の兵士達はエカテリーナ宮殿を略奪し、この部屋を飾っていた琥珀も持ち去られてしまった。
戦争が終わり、平和が復活した後、エカテリーナ宮殿の復旧作業が始まった。破壊された数多くの部屋が、かつての輝きを取り戻した。しかし、この琥珀の間だけは未だに復元されてはいない。必要な琥珀を確保するのに時間がかかっているらしい。
私がサンクト・ペテルブルクを旅した際には上のような状況だったのですが、その後、琥珀の間の修復が完了したようです。詳細をご存知の方は教えていただきたく、よろしくお願いします。
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