エミリア・ロマーニャ と トスカナ (イタリア) 1999 年 6 月
最後の旅 ... のはずだったロンドンでの駐在員生活も既に 6年となった1999年6月。私の勤務先の人事異動パターンから考えれば、私たちの帰国の時期も近い ... と私たちは思っていたわけだ。となれば、するべきことはヨーロッパ最後の思い出作りだよねえ。今までの旅の経験を活かし、そして今までに見落としていた場所を訪ねる旅に出なきゃ。家内と相談の結果、私たちが選んだのはエミリア・ロマーニャとトスカナだった。
起点はボローニャ旅の計画を練り始めたのは、数ヶ月も前のこと。最初はラヴェンナ、サン・マリノ・・・などと移動していくプランを立てたんだ。だけど、調べてみるとどうも適当な宿が見つからない。しかも、スーツ・ケースを引きずりながらの移動が続くと疲れるしねえ ... 。そこで見つけたのがボローニャ。歴史ある大学で有名なボローニャの街は、意外に便利が良いんだ。 イタリア北部の鉄道網は、ボローニャに集まっている。ここからならば、ラヴェンナもサン・マリノ共和国も日帰りで行くことが出来るんだ。 しかも、当時の私たちが住んでいたロンドンからのフライトもある。更に、ロンドンからボローニャに飛ぶ人々の多くはビジネス客らしく、週末はフライトも空いているときた。 もっと大事なことがある。ボローニャを中心とするエミリア・ロマーニャ州はイタリアでも指折りの食材の産地ときた。パルマ・ハムやパルメザン・チーズとかも、エミリア・ロマーニャ州の産物だからね。
というわけで、9日間の旅の前半は、ボローニャを根城にして、そこからウロウロしようということになったわけだ。 ここで、2003年の春にイタリアを旅してきたKさんからのお便りをご紹介しようかな。Kさんも、ボローニャを拠点に観光したらしいよ。
Kさん、お便りを有難うございました。楽しい旅で良かったですね。次の旅に出たら、また感想などを送ってくださいね。 空港からも便利が良いロンドンからボローニャまでのフライトの所要時間は、約1時間半。私たちがボローニャ空港に到着したのは、イタリア時間で 3時だった。空港前の乗り場でタクシーに乗り、運転手さんにホテルの住所を書いたメモを見せ、ボローニャ市内に向かう。空港からホテルまでは約 15分。料金は 25,000リラ(1,700円)だった。うんうん、非常に良いね。 ホテルボローニャで泊まるホテルは駅の正面にある。ここを起点に列車であちこち見て歩く計画だから、駅前のホテルが便利だと考えたわけだ。
ガッリエラ門ホテルの部屋に荷物を放り込み、さっそくボローニャ市内観光を始めた私たち。まずはホテルの横に立つガッリエラ門の前で記念写真 ...カメラを構えたところでギョッとした。このガッリエラ門の周囲の雰囲気はまともじゃないよ。観光客の姿はなくて、浮浪者風の人々ばかり。やはり駅前だからかなあ ... と考えつつ、あわてて退散。 そんなわけで、ボローニャ最初の記念写真は、ガッリエラ門の裏手で、首をかしげながら ... ということになってしまった。でもね、安全第一だからねえ。
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