東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅
春のルーマニア
東欧(1998年5月)


別冊:ルーマニアのワイン
5. 「トラミネール」

ルーマニアのワイン トラミネール エチケット ルーマニアのワインのコーナーの最後を飾るのは、トラミネールの白ワイン。

前のページのカベルネ・ソーヴィニョンと同じく、ブカレストのスーパーで買ったもの。

ルーマニアのワイン トラミネール このワインは興味深いよ。右の画像に見えるけど、ヴィンテージは1980年とある。そのヴィンテージで白ワインと来れば、甘口だよね。

甘口の白といえば、頭に浮かぶのは、ハンガリーの高級ワイン 「トカイ・アスー・エッセンシア」

今日のルーマニアの甘口の白も、今までに登場してきたルーマニアのワインと比べれば、ちょっと値段が高いよ。といっても、40,100レイ(650円)なんだけどね。

では、そのルーマニア産の高級 (??) 甘口白ワインを飲んでみよう。既に適温に冷やしてあるんだ。

甘い香り。もちろん、口に含んでも甘い。でも、それがさわやかな甘さなんだ。ハンガリーのトカイ・アスー・エッセンシアや、フランスはソーテルヌの甘口白ワインに比べれば、やや甘さが控えめなんだけどね。

しかし、これは素晴らしいワインだ。なんせ値段が650円だよ。それで、この甘さとさわやかさ。ソーテルヌあたりの二級品を買うならば、このルーマニアのトラミネールのほうが断然お買い得だねえ。




可能性を秘めたワイン大国 ルーマニア

リースリンクメルローフェテアスカ・ネアグラカベルネ・ソーヴィニョントラミネールと五種類のルーマニアのワインを飲んできたんだけど、ルーマニアのワイン生産の最大の特徴は「何でもかんでも」ということかもしれないね。

というのも、ルーマニアの気候は様々なワイン用のブドウ品種の栽培に適しているからなんだ。まず、全体的にルーマニアはフランスとほぼ同じ緯度にある。他方で、東部の黒海沿岸の低地から、中央部のカルパチア山脈の丘陵地帯まで、様々な地形がある。

だから、黒海の沿岸では暑い夏を好むブドウが栽培可能だし、カルパチア山脈の南向きの丘陵地帯ではカベルネ・ソーヴィニョンのようなボルドー系のブドウの栽培が可能。更に山中に入れば、冷涼な気候を好むブドウの栽培だって出来るんだ。

まだまだ日本ではルーマニアのワインを見かけることは稀だけど、これからルーマニアの経済が安定を取り戻し、落ち着いてワインを作ることの出来る時代が来れば、安くて美味しいルーマニアのワインが日本でも気軽に飲めるようになるかもしれないね。

幻の甘口白ワイン 「コトナリ Cotnari」(ルーマニア)

かつてのルーマニアは、パリのレストランで「モルドヴァの真珠」と呼ばれた甘口白ワインを生産していたらしい。それが、「コトナリ Cotnari」。

残念ながら、今回のルーマニアの旅では、そのコトナリを見つけることは出来なかった。その後、ロンドンパリでもお目にかかったことがない。いつかは幻のモルドヴァの真珠「コトナリ」を飲んでみたいねえ。

デザートはお好き ?? ならば、甘口ワインだって。

貴方はデザートはお好きですか ?? もしそうならば、甘口のデザート・ワインだって好きになるかもしれません。

どうも甘口のワインは苦手とおっしゃる方が多いのですけど、デザートが好きならばデザート・ワインが好きになっても不自然じゃないですよねえ。

もちろん、飲み方はあるかもしれません。普通の食事に甘口ワインを合わせるのは難しいですよね。デザート・ワインを飲むならば、食事の後のデザートの時間がお勧めです。

それから、本物の甘口ワインを飲むこと。人口の甘味料を使った甘口ワインは、どうしても後味がさっぱりしませんよね。さわやかな甘さを楽しむには、やはり本物の甘口ワインをお試しあれ。

どうしても、甘口ワインと一緒に食べ物を口にしたいならば、フォアグラがお勧めですよ。例えばロンドンにあるガスコーニュ料理の専門店 「クラブ・ガスコン」では、フォアグラ料理用に甘口白ワインをグラスで用意しているくらいなんです。

それから、夏ならば、午後のひとときをフルーツと甘口白ワインですごすのも悪くはありませんよ。キリッと冷やしたデザート・ワインを飲みながら、フルーツを食べるのです。そこが海辺のリゾートならば、言うことはありませんねえ。

というわけで、甘口ワインの宣伝でした。(誰にも広告料はもらってないけど...。)

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【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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