東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

サンクト・ペテルブルクの旅(ロシア)
1999年8月


1999年8月13日
01. サンクト・ペテルブルク到着

ガトウィック空港のパブでイングリッシュ・ブレックファストを食べる。イギリスを離れるときの私の習慣だ。もちろん、ビールも飲む。朝の8時だろうが関係は無い。

家内の不安

隣に座っている家内は、食欲が無いらしい。これからの旅が不安なんだそうだ。何故ならば、今回の旅の行き先が混迷を深めるロシアだから ... 。しかも、今回のツアーの添乗員はO氏。誤解されては困るが、O氏は極めて優秀な添乗員さんだ。馴染みのMトラベルの添乗員さんの中でもトップ・クラスの方。

ただね ... そんな優秀なO氏が添乗に出るということは、このツアーが一筋縄ではいかないということ。行き先が危険だとか、旅程に不安があるとか、半端な添乗員では務まらないツアー。しかも、今日は13日の金曜日 ... 。

無事に到着

バルト海上空を飛ぶ飛行機の中で機内食を食べ終わったのがイギリス時間で12時。時計を 3時間進めてロシア時間の午後 3時。いや、正確にはサンクト・ペテルブルクを含むロシア西部時間の午後 3時だ。広大なロシアでは、極東と西部との間に 9時間もの時差がある。

そして、午後4時半にサンクト・ペテルブルクの空港に着陸。心配していた入国手続も簡単に終わり、待っていたバスに乗り込み、ホテルに向かう。市内に向かう道の両側の木々は既に色づき始めていた。8月だと言うのにロシアの秋は早い。それとも、オンボロの車の排気ガスで大気が汚れている ??

街角 ともかく無事にホテルに到着。荷物の整理を終えて、窓から街を眺める。

金曜日の夕方だというのに、通りには人通りが少ない。街角の花屋サンも手持ち無沙汰な様子だ。

私たちが泊まっているホテルは、ネフスキー通りに面している。ピョートル大帝によって築かれたロシアの古都サンクト・ペテルブルクの目抜き通りだと聞いているんだけどネエ ... 。




気弱なジプシーの少年達

沈滞した街の様子を見て更に不安を強めた家内を引っ張り、通りに出てみる。せっかく来たんだから、街を歩かないわけにはいかない。

交差点で赤信号が変わるの待っているとき、私たちの後ろに二人の少年が近づいてきた。ジプシーの子どものようだ。さりげなく家内に注意を促す。といっても、ホテルを出る前から警戒していた私たちは、貴重品を持ってはいない。盗られて困るのは、カメラくらいなものだ。

少年の一人が私に声をかけてきた。ロシア語かな ?? 小銭をくれと言っているのだろうか。よくわからないが、ただ一言「ノー !」と答える。諦めてトボトボと去って行った少年達。

ずいぶんと気の弱いジプシー (??) だ。集団で襲ってきたミラノのジプシーや、しつこくつきまとってきたブルガリアのジプシーと比べれば、あまりにも気が弱すぎる。なんだか気の毒になってきた。少しくらい小銭を渡してやれば良かったかな ... 。

ディキシーランド・ジャズ

旧ソ連消滅後、混迷を深めるロシアの沈み込んだような街にも、賑やかな一角があった。陽気なバンドの連中が、ディキシーランド・ジャズを演奏している。うれしくなった私がカメラを向けると、トランペッターが両手を広げてポーズをとってくれた。仕方ないなあ。その愛想の良さに、楽器のケースに小銭を入れておこう。

ジャズメン

沈み込んだ街に響くディキシーは、まるでカラ元気のように聞こえる。だけどね、カラ元気が必要なときだってあるよね。頑張って、陽気なディキシーを奏でておくれよ。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索



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