東西南北 春夏秋冬
ヨーロッパの旅
サンクト・ペテルブルクの旅(ロシア) 1999年8月
1999年8月13日 |
気弱なジプシーの少年達 沈滞した街の様子を見て更に不安を強めた家内を引っ張り、通りに出てみる。せっかく来たんだから、街を歩かないわけにはいかない。 交差点で赤信号が変わるの待っているとき、私たちの後ろに二人の少年が近づいてきた。ジプシーの子どものようだ。さりげなく家内に注意を促す。といっても、ホテルを出る前から警戒していた私たちは、貴重品を持ってはいない。盗られて困るのは、カメラくらいなものだ。 少年の一人が私に声をかけてきた。ロシア語かな ?? 小銭をくれと言っているのだろうか。よくわからないが、ただ一言「ノー !」と答える。諦めてトボトボと去って行った少年達。 ずいぶんと気の弱いジプシー (??) だ。集団で襲ってきたミラノのジプシーや、しつこくつきまとってきたブルガリアのジプシーと比べれば、あまりにも気が弱すぎる。なんだか気の毒になってきた。少しくらい小銭を渡してやれば良かったかな ... 。 ディキシーランド・ジャズ 旧ソ連消滅後、混迷を深めるロシアの沈み込んだような街にも、賑やかな一角があった。陽気なバンドの連中が、ディキシーランド・ジャズを演奏している。うれしくなった私がカメラを向けると、トランペッターが両手を広げてポーズをとってくれた。仕方ないなあ。その愛想の良さに、楽器のケースに小銭を入れておこう。 沈み込んだ街に響くディキシーは、まるでカラ元気のように聞こえる。だけどね、カラ元気が必要なときだってあるよね。頑張って、陽気なディキシーを奏でておくれよ。
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