東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

サンクト・ペテルブルクの旅(ロシア)
1999年8月


1999年8月14日
02. ネヴァ川の橋の上で

ロシアの古都サンクト・ペテルブルクでの最初の朝が来て、今日は土曜日。バスでホテルを出発。

ペトロパブロフスク要塞

ペテロとパブロの砦 ネヴァ川のほとりを走るバスの窓からは、ザーヤチ(ウサギ)島にあるペトロパブロフスク要塞が見えた。

このサンクト・ペテルブルクの街を建設したピョートル大帝が築いた要塞だ。要塞の中にはペトロパブロフスク大聖堂も建てられている。

ペトロパブロフスク要塞(ペテロとパウロの要塞)
  • 18世紀初頭には、このネヴァ川の河口付近を支配していたのはスウェーデンだった。そのスウェーデンを駆逐し、現在のサンクト・ペテルブルクを奪い取ったのがピョートル大帝だった。彼はここにペトロパブロフスク要塞を建設し、スウェーデンの反撃に対する守りとした。

  • しかし、この要塞が戦いの場面で力を発揮したことは無く、むしろ牢獄として使われていた。その牢獄に閉じ込められた最初の人物は、ピョートル大帝の息子アレクセイ(1718年獄死)。父である大帝の政策に反対したことが理由らしい。

  • その後も、この牢獄には著名な人物が放り込まれた。レーニンの兄のウリヤーノフ、ゴーリキーやドストエフスキーなど。イギリスのロンドン塔を思い出させる。




ワシーリー島

ネヴァ川を眺めるためにワシーリー島でバスを降りる。川にかかる橋のうえを、オンボロのトロリー・バスが走る。乗客は殆んどいない。週末の昼も静かなサンクト・ペテルブルクだ。

トロリーバス

小熊を抱いた男 小熊を抱いた男

外国人観光客の一団(つまり私たち)がネヴァ川やペトロパブロフスク要塞を眺め記念写真を撮っているところには、土産物を売る人々が集まってくる。

旧ソ連軍のバッジや帽子、中には軍服を売っている者もいる。それから絵葉書やガイド・ブックなど。

小熊を抱いた男もやってきた。小熊と一緒に写真を撮らせ、あるいは小熊を抱かせて、何がしかのチップをもらうのだろう。

かつて「北のクマ」と怖れられたロシア。そのロシアで小熊を観光客に抱かせて生計を立てている男。歴史の皮肉だ。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索



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