春のスペイン 1999年4月


1999年4月3日(土)

3. トレド散策。

ラ・マンチャの赤ワインを飲みすぎた夜も明けて、今日は古都トレドの旧市街を散策する。まずは、サント・トメ教会。

オルガス伯爵ゴンサロ・ルイス・デ・トレド

この教会を建設したのは、イスラム教徒の手からトレドの街を奪還したカスティリア王アルフォンソ6世だった。しかし、14世紀には、教会は荒れ果て、崩壊寸前になっていた。それを再建したのが、オルガス伯爵ゴンサロ・ルイス・デ・トレドだった。

伯爵が亡くなったのは1323年。彼をサント・トメ教会に埋葬しようとしたとき、二人の聖人が姿を見せ、伯爵の遺体の埋葬を手伝ったと伝えられている。

もうひとつ大事なこと。私たちが泊まったパラドールは、オルガス伯爵家の館だったのだそうだ。

エル・グレコ

エル・グレコ その様子を描いたのが、16世紀の画家エル・グレコの名画「オルガス伯爵の埋葬」。その絵は、今でも教会の中に残されている。

右の画像は、その名画の一部であるが、エル・グレコ自身を描いていると伝えられている。

エーゲ海に浮かぶクレタ島の出身である画家エル・グレコは、16世紀のスペインで活躍した。当時の都であるトレドには、多くの彼の作品が残されている。

また、サンクト・ペテルブルグのエルミタージュ美術館には、グレコの「使徒ペテロとパウロ」が展示されている。

関連書籍

参考になる・・・かもしれない本を探してみました。(本の題名をクリックすれば詳細が表示されます。)




トレド大聖堂

トレド大聖堂 続いてトレド大聖堂(右の画像)。

スペインのカトリックの総本山だ。着工が1227年、完成が1493年という歴史ある建物。

その入り口には多くの観光客が押し寄せ、押し合いへし合いの状況になっている。

ようやく中に入ると、カメラは使用禁止。長い歴史を反映して、見るべきものも多いのだが、ここでご覧に入れることもできない。

せめて大聖堂のお宝を列挙すれば、木製の巨大な祭壇、その前の華麗な装飾の鉄格子、きらびやかな品々にあふれる宝物庫、エル・グレコの「略奪」などの名画に飾られた聖器室、手の込んだ木彫りの彫刻の合唱団席などなど。

お昼にはバスに戻る。石畳の坂道の続くトレド旧市街を歩きつづけて、膝がガタガタになってしまった。

昼食

トレド郊外のレストランの前でバスを降りる。昼食の時間だ。ニンジン、豆、アスパラガスの煮物が前菜。メインは野鳥の煮物。ワインは昨夜と同じドン・キ・ホーテの赤。

子豚の丸焼き 本音を言えば、土地の名物料理の子豚の丸焼き(右の画像)を食べたかった。しかし、用意されていたのは野菜や野鳥の煮物。ツアーの全員が食べることのできる無難な料理というわけなのだろう。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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