東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅
春のブルガリア
|
「三位一体」って難しい...ところが、実はこの「三位一体」というのが、キリスト教では難物なんだ。二千年近いキリスト教の歴史の中で、数え切れないほど多くの僧侶や学者たちが「三位一体」について論争してきたくらいだからね。まず、正統派の「三位一体」。「父と子と聖霊」は三位であって、しかし一体であり、いずれも神であるとの説。正直言って良くわからないけど。 続いて、ゲルマン諸族に広まったアリウス派は、神様だけが神様であって、イエス様は神様ではないと説いたんだ。で、イエス様と神様は別だと言った点で異端とされちゃった。私にはわかりやすいんだけどねえ...。 それから、イエス様が人ではないとする点でアポリナリオ派は異端とされ、逆にイエス様は神ではないとした点でネストリウス派も異端。 じゃあ東方正教会系の理解とカトリック系の理解はどう違うのか。これがまた難しい。つきつめると聖霊はどうやって生まれたかということが問題らしい。東方正教会では、「父から子を通して」生まれた。カトリックでは「父と子から」生まれた。 どうでもエエやん、と言っちゃイカンみたいなんですよ。そんな違いが原因で戦争が起こったりするのが人間の社会なんだからねえ。とにかく、私もよくわからないけど、そこら辺が難しく、しかし重要なことらしいね。
聖母生誕教会の祭壇 (ブルガリア)三位一体についてはわかったようなわかんないようなだけど、とにかく聖母生誕教会の内部(右の画像は教会の祭壇)に足を踏み入れる。信者の方々の邪魔をしちゃいけないと、ガイドのシルヴィアさんは小さな声で説明してくれる。でも、声が良く響いてしまうんだ。 というのも、教会内の隅々に大きな壷が埋め込まれているんだ。それが物音を反響させているんだって。 聖イヴァン・リルスキーのミイラこのリラの僧院の聖母生誕教会には、聖イヴァン・リルスキーのミイラが祀られている。祭壇の前に進めば、横から出てきた修道士が、祭壇の前にある布をちょっとだけめくってくれるんだ。そこで、聖イヴァン・リルスキーのミイラをちょっとだけ見ることが出来る。キリスト教徒ならば、そこで十字を切るんだろうな。私はミイラと修道士に軽く頭を下げ、若干の寄付をして後ろに下がったけど。
前のページ | 「春のブルガリア」 旅程表
All rights reserved このサイトの画像 及び 文章などの複写・転用はご遠慮ください。
|