シャンベルタン・クロ・ド・ベーズのブドウ畑ジュヴレ・シャンベルタンの村のはずれからグラン・クリュ街道を歩き、やってきたのがグラン・クリュのワインを生み出すシャンベルタン・クロ・ド・ベーズのブドウ畑(下の画像)。
その北隣にあるマジもグラン・クリュのワインを生み出すブドウ畑だけど、シャンベルタン・クロ・ド・ベーズはジュヴレ・シャンベルタンのグラン・クリュの中でも別格だからね。
シャンベルタン・クロ・ド・ベーズのワイン作りの歴史ブルゴーニュのコート・ドールの中でも北に位置するジュヴレ・シャンベルタンのブドウ栽培は紀元前1世紀には始まっていたんだそうな。フランス南部プロヴァンス地方に古代ローマ帝国がエクサン・プロヴァンス(エクス)の街を築いたのが紀元前122年だから、その数十年後ということかな。そのフランス(当時はガリアだけど)ではワインの為のブドウ生産が急増し、ローマを中心とするイタリアのワイン生産を保護するために、西暦91年に古代ローマ皇帝がフランスでのブドウの作付けの半減を命じたらしい。フランスの気候がブドウに合っていたのか、人々がよっぽどワイン好きだったのか、あるいは両方か。 それから数百年が経った西暦630年、ブルゴーニュの貴族がベーズ修道院にジュヴレ村の土地を寄進したらしい。ベーズ修道院の修道士たちはその土地にブドウを栽培し、そのブドウから作ったワインがとっても美味しかったんだそうな。それがグラン・クリュのワインを生み出すシャンベルタン・クロ・ド・ベーズのブドウ畑の始まりだった。
そんなシャンベルタン・クロ・ド・ベーズのブドウ畑から収獲されたばかりのブドウが上の画像なんだ。このブドウがやがて高価な別格グラン・クリュのワインになるんだろうね。
クロ・ド・ベーズの隣にあるシャンベルタンのブドウ畑ベーズ修道院の修道士たちがクロ・ド・ベーズのブドウ畑を作って数百年後の13世紀、その隣の土地を農夫ベルタンが買った。ベーズ修道院のブドウ畑のワインが美味しいということで、農夫ベルタンは自分の畑(シャン・ド・ベルタン)でもブドウを栽培した。そのブドウで作ったワインもやっぱり美味しかったらしい。やがて農夫ベルタンの畑は短くシャンベルタンと呼ばれるようになったんだそうな。
そして西暦1702年、お金持ちのワイン商人だったクロード・ジョベールがクロ・ド・ベーズのブドウ畑とシャンベルタンのブドウ畑を買い取った。(上の画像で中央の石積みの右側はクロ・ド・ベーズ、左側はシャンベルタン。)
ブルゴーニュのブドウ畑が世界文化遺産にところで、西暦2015年7月に目にしたニュースによれば、このブルゴーニュ地方やシャンパーニュ地方のブドウ畑などが世界文化遺産に登録されることが決まったんだそうな。その対象となるのは、ブルゴーニュ地方の中ではコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌの歴史あるブドウ畑や地下のワイン貯蔵庫らしい。このページに画像を載せたシャンベルタンやクロ・ド・ベーズも含まれるよね。歴史あるブドウ畑だし、世界文化遺産に登録されるだけの価値があるよね。
ジュヴレ・シャンベルタンの村にある「ル・ボンビストロ」でランチそんなこんなで隣にあるモレ・サン・ドニの村との境界の手前で引き返し、ジュヴレ・シャンベルタンの村に戻ってきた。その村の中にあるビストロ「ル・ボンビストロ」(下の画像)でランチにしよう。冷えたアリゴテの白ワインを飲みながら、ソーセージとレンズ豆のサラダ。続いてはボジョレーの赤を飲みながらハムとパスタ。デザートにはカシスのシャーベット。そしてコーヒーだ。
ランチの間に店のマダムと仲良しになった。そのマダムが「日本人か」と尋ねる。そうだと答えると、奥から日本人のシェフさんを連れてきた。ここで働きながらフランス料理の勉強をしているんだそうな。こうして次第に日本のフランス料理のレベルが上がっていくんだろうね。楽しみだな。
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