東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「春のプロヴァンス (フランス)」

13. ヴォークリューズの泉

ヴォークリューズの泉の清流

次に到着したのは、ヴォークリューズの泉から湧き出た水が形作る清流のほとり。それが下の画像なんだ。

フランス南部プロヴァンス地方にあるヴォークリューズの泉の清流

この清流が、やがてフランス南部プロヴァンス地方を流れるソルグ川となり、やがてウヴェーズ川に合流し、更にはローヌ川に流れ込むらしい。

観光スポットとなっているヴォークリューズの泉

このヴォークリューズの泉あるいはフォンテーヌ・ド・ヴォークリューズは、フランスで最大の泉なんだそうな。しかも見ての通り豊かな自然に囲まれている。というわけで、フランス人には人気の観光スポットになっている。

フランス南部プロヴァンス地方にあるヴォークリューズの泉の清流を眺める多くの観光客

観光スポットということもあって、この清流のほとりにはたくさんのレストランやカフェが並んでいる。その中の一軒で私たちもお昼。フォアグラと鴨肉を添えたサラダ、そして鱒のグリルだ。サラダにはアーモンドとオリーヴ・オイルのドレッシングがかかっていたんだけど、それが美味かったね。食事と一緒に飲んだ地元リュベロンのロゼも爽やかでランチに最適だね。

散策路を歩いてヴォークリューズの泉まで

といっても、清流を眺めて食事をしただけでは、このヴォークリューズの泉に来た意味がないよね。ともかく、泉を見に行こう。

フランス南部プロヴァンス地方にあるヴォークリューズの泉の清流を遡る

清流の脇にある散策路を歩き、清流を遡っていく。上の画像のように、ヴォークリューズの泉の清流からあふれ出すマイナス・イオンに酔ってしまいそうだね。(いや、酔わせているのはランチの時に飲んだリュベロンのワインか ・・・ 。)

岩山の下の洞窟の中にヴォークリューズの泉

間もなく到着したのが高さ 230メートルの岩の絶壁の下にある洞窟の入り口。ヴォークリューズの泉は、その洞窟の中から湧き出ている。

フランス南部プロヴァンス地方にあるヴォークリューズの泉は岩山の洞穴の中に

西暦1869年、マルセイユから来たオットネッリなる人物がヴォークリューズの泉の水がどこをどう流れて来ているのか、調べようとしたらしい。でも、わからなかった。その後も様々な人々が挑戦したけれども、今も謎なんだそうな。

この洞窟の中からは、紀元前のものから5世紀頃のものまで、数千枚のコインが引き揚げられているらしい。イタリアの首都ローマにあるトレヴィの泉のように、各地から来た旅行者がヴォークリューズの泉にコインを放り込んだのかもしれないね。

ちなみに今回の旅では行く余裕も無いんだけど、このヴォークリューズの泉の近くには、カヴァイヨン司教の城跡もあるんだそうな。カヴァイヨン司教の友人だった14世紀の詩人ペトラルカはよくここを訪れ、その代表作ともなっているラウラという女性に捧げた恋愛詩もここで詠ったものらしい。

15世紀のヴォークリューズでは、豊かな水を利用して水車を回して製紙を行っていたらしい。その後は製紙も廃れたんだけど、伝統工芸センターで昔の製紙を再現しているんだそうな。そんなわけで、このヴォークリューズの土産物としては昔ながらの方法で作られた紙製品が多いらしい。私たちが買ったのは泉の絵葉書とオリーヴ・オイルの陶器のポットだったけど。


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