東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

パリに住んだ...つもりの 9 日間

パリ + ロワール・ノルマンディ・シャルトル
(フランス) 2000年9月



21. レザンドリにて

ガイヤール城のある山を下る。木々に囲まれた細い道だ。

こんな雨降りの日に、こんな場所へ来るヤツもいないだろう...と思っていたら、私とは反対に城へ向かって登っていくグループがいる。物好きは私だけではないらしい。

レザンドリからガイヤール城を見上げる レザンドリの街に入り、後ろを振り返る。そこには、山の上のガイヤール城(右の画像)があった。

中世のレザンドリの人々は、崩れかかる前の城の姿を毎日見ていたのだ。

しかし、ガイヤール城を見るならば、あのタクシーの運転手が降ろしてくれた山の上の駐車場が最高だった。

ノルマンディの野やセーヌ川を背景に従えた城の眺めは、最高だった。あの運転手氏に礼を言わなきゃいけない。




ミヨコさん

大して見るべきものもなさそうだが、レザンドリの街を歩き回る。小さな街の中の教会の横に興味深い店を発見した。看板には「シェ・ミヨコ Chez Miyoko」と書いてある。

「ミヨコ」...どう考えても日本の女性の名前だ。店の中をのぞく。並べられているのは、ワイン、野菜、食料品、雑貨、...電池もある。

そうそう、ちょうどデジカメの電池がなくなりそうだったんだ。思い切って店に入り、もうひとつ思い切って「おはようございます !」と声をかけてみた。奥から驚いたような表情で出てきた女性の髪は黒い。ミヨコさん。やはり日本人の女性だった。

電池を買いつつ世間話。そして、彼女は私の為にタクシーを呼んでくれるという。しかし !! 街のタクシーは全て出払っているとのこと。そもそも、この小さな街に何台のタクシーがあるというのだろうか...。

なるほど、ヴァーノンから城まで乗せてくれたタクシーの運転手氏は、こうなることを予想していたのかもしれない。だから、片道ではなく、往復にこだわったのだ。...時既に遅し。後悔先に立たず。

チアリとギョーム しかし、今日の私はついている。

チアリとギョーム

ミヨコさんと私がタクシーを見つけられずに途方に暮れていた時、そこへ戻ってきたのが彼女の息子のチアリと従弟のギョームだった。彼らが車で私を送ってくれることになった。

助かった !! では二人にお願いして、ジベルニーの村まで送ってもらおう。

ジベルニーに向かう車での中で、チアリはミヨコさんと彼のお父さんの話をしてくれた。

二十数年前のこと。ミヨコさんは英語の勉強の為にロンドンにいた。そこで知り合ったのがご主人(つまりチアリのお父さん)だ。当時、ご主人もロンドンで英語の勉強をしていたのだそうだ。

やがて二人は結婚し、ご主人の故郷であるレザンドリの街で暮らし始めた。その二人の間に生まれたチアリが、私をジベルニーに送ってくれているというわけだ。

やがて、私たちはジベルニーの村のはずれに到着。チアリとギョームは、私の為にポーズをとってくれた。それが右上の画像だ。左側がチアリ、右がギョーム。仲良しの従兄弟たち。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索



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