東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

ブダペストの春(ハンガリー)
1996 年 5 月


03. 聖イシュトヴァーン大聖堂

大天使ガブリエルのお告げに従い、マジャールの人々をキリスト教化した初代ハンガリー王聖イシュトヴァーン。その名を与えられた聖イシュトヴァーン大聖堂は、ブダペスト市内で最大の教会とされている。

といっても、この大聖堂が完成したのは1906年というから、さほど古いものではない。ちなみに 1868年のことだが、建築中の大聖堂の丸屋根が崩れ落ちたことがある。それを覚えていたブダペストの人々は、完成した大聖堂に足を踏み入れるにも、おっかなびっくりだったと伝えられている。

聖イシュトヴァーン

聖イシュトヴァーン 聖イシュトヴァーン大聖堂の入口に足を踏み入れる。

扉の上から見下ろしているのが、聖イシュトヴァーン(右の画像)だ。

聖イシュトヴァーンの祭日
  • 毎年 8月20日は、聖イシュトヴァーンの祭日とされている。また、建国記念日として国民の祝日ともなっている。

  • 聖イシュトヴァーンの祭日には、美しい聖遺物箱に納められた聖人の右手が大聖堂から運び出され、市内を周る慣わしになっている。

殉教者ゲッレールト
  • イタリア北部の海洋都市国家ヴェネツィア生まれのゲッレールトは、聖地への巡礼の途中でハンガリーに立ち寄った。

  • その際、初代ハンガリー国王である聖イシュトヴァーンに依頼され、ハンガリーで布教活動を行うこととなった。

  • 1038年、聖イシュトヴァーン王が死去。国内では王位争いが起こり、他方では伝統的な信仰を復興しようというマジャール人が反乱を起こし、布教活動をしていたゲッレールトは反徒によって殺害された。

  • 1083年、故イシュトヴァーン王と共にゲッレールトも聖人の列に加えられた。


大聖堂内部 大聖堂の奥に進むと、白い大理石で作られた聖イシュトヴァーンの像が祭壇(右の画像)に立っている。

祭壇の近くまで寄って、じっくり見たいところだが、奥に進むことが出来ない。

というのも、たまたま今日は聖堂で結婚式が行われているのだ。




新婚さん

結婚式 やがて結婚式が終わり、聖堂から出てきた人々が正面の階段に並んで記念写真。私もつられてシャッターを押す。(右の画像)

ここに勢ぞろいした人々の中には、黒い髪を持つ人が多いようだ。

定住後の千年の歴史の中で混血が進んだとはいえ、アジア系と言われるフン族・アヴァール族・マジャール族の血が流れつづけているに違いない。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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