エミリア・ロマーニャ と トスカナ (イタリア) 1999 年 6 月
イタリアは安くて美味いシエナの観光を終え、シエナ駅に戻ってきた。まずコイン・ロッカーからスーツ・ケースを取り出す。なんとなく釣銭は出てこないだろうと思っていたけど、案の定だった。次は構内のカフェで昼食だ。チキン・カツのサンドイッチ、ハムのフォルカッチャ、ビールの大ジョッキ 2杯で 20,000リラ(約 1,400円)。本当にイタリアは安くて美味いよねえ。 列車に乗る私たちは 1時過ぎのエンポリ行きの列車に乗り込む。30分ほどでポッジボンシの駅に到着し、そこからタクシーでサン・ジミニャーノに行くという予定だ。 憧れの街、中世の塔の街サン・ジミニャーノへ行くことが出来るというので、家内は期待を膨らませている。
なんかヘンだ !!家内の憧れの街に刻一刻と近づく ... はずだった。しかし、30分経っても、1時間経っても降りるはずの駅に到着しない。なんかヘンだ !!隣の座席で本を読んでいる若い男性に尋ねてみた。「この列車はエンポリ行きですよね ??」「いや、グロセト行きですけど ... 。」 列車に乗り間違えた !! 何か上手い乗り継ぎ方法はないかとトマス・クックのヨーロピアン・タイム・テーブルを調べる。が、妙案は浮かばない。シエナまで戻るしかないらしい。 見知らぬ駅で下車仕方なく、次の停車駅で列車を降りる。ホームの表示によれば、スティチアーノという駅。聞いたこともないぞ。トマス・クックのヨーロピアン・タイムテーブルでも調べてみたが、そんな駅は載っていない。しかも、無人駅なんだ。 駅の待合室には、列車の時刻表が掲げられていた。調べたところ、次のシエナ行きの列車は 2時間後。私の郷里に匹敵する田舎に来ちゃったらしい。 ま、泣こうがわめこうが、無いものは無い。来ない列車は来ないわけだ。諦めた私たちは、駅の待合室に腰を降ろす。2時間ほど休憩というわけだ。 そこへやってきた中年の御婦人。私たちに向かって出て行け ... と言っているようだ。どうも待合室の清掃をしたいらしい。はいはい、わかりましたよ。 スティチアーノ駅前待合室を追い出された私たちは、スーツ・ケースを引きずって駅前に出た。客待ちをしているタクシーなんて論外。落ち着けそうなカフェなんて別世界の話。 彷徨える異邦人の私たちを受け入れてくれそうなのは、夏の海水浴場の海の家のようなバー(右の画像)だけだった。
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