東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

エミリア・ロマーニャ と トスカナ (イタリア)
1999 年 6 月


41. 列車に乗り間違えた !!

イタリアは安くて美味い

シエナの観光を終え、シエナ駅に戻ってきた。まずコイン・ロッカーからスーツ・ケースを取り出す。なんとなく釣銭は出てこないだろうと思っていたけど、案の定だった。

次は構内のカフェで昼食だ。チキン・カツのサンドイッチ、ハムのフォルカッチャ、ビールの大ジョッキ 2杯で 20,000リラ(約 1,400円)。本当にイタリアは安くて美味いよねえ。

列車に乗る

シエナ駅 私たちは 1時過ぎのエンポリ行きの列車に乗り込む。

30分ほどでポッジボンシの駅に到着し、そこからタクシーでサン・ジミニャーノに行くという予定だ。

憧れの街、中世の塔の街サン・ジミニャーノへ行くことが出来るというので、家内は期待を膨らませている。

ところでさ、なんで私がサン・ジミニャーノに行きたくなったか、知ってる ??
そういえば知らんな。なんで ??
スチュワーデス刑事のドラマに出てきた風景が良かったんだよね。
(キミらはそのドラマに踊らされて旅行するの 2回目やな。ブルゴーニュのボーヌへ行ったときもそうやったやろ。)

なんかヘンだ !!

家内の憧れの街に刻一刻と近づく ... はずだった。しかし、30分経っても、1時間経っても降りるはずの駅に到着しない。なんかヘンだ !!

隣の座席で本を読んでいる若い男性に尋ねてみた。「この列車はエンポリ行きですよね ??」「いや、グロセト行きですけど ... 。」

列車に乗り間違えた !! 何か上手い乗り継ぎ方法はないかとトマス・クックのヨーロピアン・タイム・テーブルを調べる。が、妙案は浮かばない。シエナまで戻るしかないらしい。

見知らぬ駅で下車

スティチアーノ駅 仕方なく、次の停車駅で列車を降りる。ホームの表示によれば、スティチアーノという駅。聞いたこともないぞ。

トマス・クックのヨーロピアン・タイムテーブルでも調べてみたが、そんな駅は載っていない。しかも、無人駅なんだ。

駅の待合室には、列車の時刻表が掲げられていた。調べたところ、次のシエナ行きの列車は 2時間後。私の郷里に匹敵する田舎に来ちゃったらしい。

ま、泣こうがわめこうが、無いものは無い。来ない列車は来ないわけだ。諦めた私たちは、駅の待合室に腰を降ろす。2時間ほど休憩というわけだ。

そこへやってきた中年の御婦人。私たちに向かって出て行け ... と言っているようだ。どうも待合室の清掃をしたいらしい。はいはい、わかりましたよ。

スティチアーノ駅前

スティチアーノ駅前の風景 待合室を追い出された私たちは、スーツ・ケースを引きずって駅前に出た。

客待ちをしているタクシーなんて論外。落ち着けそうなカフェなんて別世界の話。

彷徨える異邦人の私たちを受け入れてくれそうなのは、夏の海水浴場の海の家のようなバー(右の画像)だけだった。

(しかし、なんでキミは嬉しそうな顔してんネや ??)

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