東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「カンパーニャとローマ・ヴァティカン」(イタリア)

第一部 ソレント・アマルフィ編

A10. ソレントのカテドラル、寄木細工で描かれたキリストの生涯

ソレントのカテドラル ・・・ ドゥオモではなく

さっきソレント駅からホテルまで往復してもらったタクシーの運転手に、「ドゥオモはどこにあるのか」と尋ねてみた。が、その答えは「ソレントにはドゥオモはありませんよ」というもの。え、おかしいな。ガイド・ブックにはドゥオモが載っているんだけど ・・・ 。

よく聞いてみると、運転手さんが言うところでは、ソレントにあるのはカテドラルであって、ドゥオモではないらしい。イタリアの「ドゥオモ」も「カテドラル」も、日本語に訳せば「大聖堂」とされているみたいだけど、実は意味に違いがあるみたい。どう違うのかはわからなかったけどね。

イタリア南部カンパーニャ地方の海辺の街サレルノにあるカテドラル

いずれにせよ、ソレント市内にあるレストラン「ズィントニオ」でシーフード・リゾットを食べ終え、歩いてやってきたのが「カテドラル」(ドゥオモでなく ・・・ )。上の画像にはカテドラルの鐘塔が見えている。

ソレントのカテドラルに到着

ソレントのカテドラルの鐘塔を真正面から眺めたのが、下の画像なんだ。この鐘塔の基礎の部分は古代ローマ帝国時代のものなんだそうな。

イタリア南部カンパーニャ地方の海辺の街サレルノにあるカテドラルの鐘塔

但し、今のソレントのカテドラルは14世紀から15世紀にかけてのものらしい。とはいえ、何度も改装されている。正面ファサードは西暦1924年のものとか。でも、そのドアは11世紀にコンスタンティノープルで作られたものとされている。

カテドラルの中を歩く

そのソレントのカテドラルの内部の様子が下の画像なんだ。日曜日だというのに人影が少ないね。ミサはとっくに終わり、街の人々はワインを飲みながらお昼を食べ、あるいはシエスタ(昼寝)を楽しんでいるのかな。

イタリア南部カンパーニャ地方の海辺の街サレルノにあるカテドラルの内部

もっとも、私たちのような異教徒、しかも外国人の観光客にとっては、人影の少ない教会の方が有り難いよね。人々の祈りを邪魔することもなく、気ままに見て歩けるからね。

寄木細工で描かれたキリストの生涯

このソレントのカテドラルで必見とされているものがある。それがソレント名物の寄木細工で描かれたキリストの生涯なんだそうな。カテドラルを歩けば、裁きを受けるキリスト、聖母に別れを告げるキリスト、十字架にかけられるキリスト(下の画像)、十字架から降ろされるキリストなどを描いた寄木細工を見ることが出来る。

イタリア南部カンパーニャ地方の海辺の街サレルノにあるカテドラルで見た寄木細工(インタルシオ)で描かれた「十字架にかけられたキリスト」

新約聖書の冒頭に置かれる「マタイによる福音書」などもキリストの生涯を描いているけど、このソレントのカテドラルで見るキリストの生涯は、寄木細工で著された福音書なのかもしれないね。

ちなみに、この寄木細工はソレントの街の名産品となっているらしい。クルミやオレンジの木を使って作る伝統工芸品なんだそうな。


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