パエストゥムに向かう列車の車内サレルノ駅であわてて飛び乗ったイタリア国鉄の列車の中(下の画像)を歩きながら、空席を捜す。日本人観光客が押し寄せるイタリアでも、こんな田舎のローカル列車では日本人は珍しいらしい。乗客たちの好奇心旺盛な視線を感じるね。
やがて並んで座っている母娘連れの向かいに空席を見つけた。英語で丁重な挨拶をして二人の向かいに腰を下ろす。中学生くらいの女の子は、私たちの顔を見てはにかんでいた。やがて名も知らぬ田舎の駅で停車。ゆっくりと席を立った母娘連れは、私たちに「ボン・ジョルノ」と声をかけて列車を降りていった。
パエストゥムは何処。何があるのか。イタリア国鉄の普通列車に揺られている間に、今日の目的地について整理しておこう。私たちが向かっているパエストゥムは、ナポリの南にあるサレルノよりも更に南に 50kmほどの場所にある。(下の略図を参照。)
そのパエストゥムに何があるかといえば、シシリアと並んで保存状態の良い古代ギリシャ時代の神殿。それも一つだけじゃない。いくつもの神殿を見ることが出来るんだ。そして、1998年には、パエストゥム遺跡は世界遺産にも登録されている。(ちなみに、ポンペイ遺跡では古代ローマ時代の街ポンペイを見ることが出来る。対して、このパエストゥムは古代ギリシャ時代の遺跡なんだそうな。)
ついでながら、パエストゥムよりも名高い古代都市ポンペイを埋もれさせたヴェスヴィオ火山は、ナポリの東 10kmほどのところにある。その東南に 10kmほどのところにポンペイ遺跡がある。上の略図で言えば、ナポリとサレルノのほぼ中間にポンペイ遺跡があるんだ。
パエストゥム駅に到着ようやくパエストゥム駅(下の画像)に到着したのは12時半頃のこと。サレルノからはイタリア国鉄のローカル列車で約1時間というところかな。
しかし、周囲には何も見えない。降りる人影も少ない。本当にここで良いのかねえ。数年前のイタリア旅行の際に列車に乗り間違えたことを思い出して、不安になっちゃうね。
シレーナ門はパエストゥム遺跡の入口イタリア国鉄のパエストゥム駅を出て、まっすぐに歩く。すぐに下の画像にある石の門が見えてきた。
うん、間違いない。ガイド・ブックに写真が載っているシレーナ門だ。ということは、この先に目指すパエストゥムの遺跡があるはずだな。
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