東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「カンパーニャとローマ・ヴァティカン」(イタリア)

第二部 パエストゥム・サレルノ編

B03. 列車でパエストゥムに到着

パエストゥムに向かう列車の車内

サレルノ駅であわてて飛び乗ったイタリア国鉄の列車の中(下の画像)を歩きながら、空席を捜す。日本人観光客が押し寄せるイタリアでも、こんな田舎のローカル列車では日本人は珍しいらしい。乗客たちの好奇心旺盛な視線を感じるね。

イタリア南部カンパーニャ地方のパエストゥムに向かう列車の車内の様子

やがて並んで座っている母娘連れの向かいに空席を見つけた。英語で丁重な挨拶をして二人の向かいに腰を下ろす。中学生くらいの女の子は、私たちの顔を見てはにかんでいた。やがて名も知らぬ田舎の駅で停車。ゆっくりと席を立った母娘連れは、私たちに「ボン・ジョルノ」と声をかけて列車を降りていった。

パエストゥムは何処。何があるのか。

イタリア国鉄の普通列車に揺られている間に、今日の目的地について整理しておこう。私たちが向かっているパエストゥムは、ナポリの南にあるサレルノよりも更に南に 50kmほどの場所にある。(下の略図を参照。)

イタリア南部カンパーニャ地方のナポリ、アマルフィ、サレルノ、パエストゥムなどの略図

そのパエストゥムに何があるかといえば、シシリアと並んで保存状態の良い古代ギリシャ時代の神殿。それも一つだけじゃない。いくつもの神殿を見ることが出来るんだ。そして、1998年には、パエストゥム遺跡は世界遺産にも登録されている。(ちなみに、ポンペイ遺跡では古代ローマ時代の街ポンペイを見ることが出来る。対して、このパエストゥムは古代ギリシャ時代の遺跡なんだそうな。)

ついでながら、パエストゥムよりも名高い古代都市ポンペイを埋もれさせたヴェスヴィオ火山は、ナポリの東 10kmほどのところにある。その東南に 10kmほどのところにポンペイ遺跡がある。上の略図で言えば、ナポリとサレルノのほぼ中間にポンペイ遺跡があるんだ。

パエストゥム駅に到着

ようやくパエストゥム駅(下の画像)に到着したのは12時半頃のこと。サレルノからはイタリア国鉄のローカル列車で約1時間というところかな。

イタリア南部カンパーニャ地方のパエストゥム駅のホームとイタリア国鉄の列車

しかし、周囲には何も見えない。降りる人影も少ない。本当にここで良いのかねえ。数年前のイタリア旅行の際に列車に乗り間違えたことを思い出して、不安になっちゃうね。

ともかくパエストゥム駅の中の時刻表で帰りの列車の時刻をメモしておく。この駅に停車するローカル列車は少ないらしいから、こういう情報が大事なんだよね。こんなところが個人旅行のポイントだな。

シレーナ門はパエストゥム遺跡の入口

イタリア国鉄のパエストゥム駅を出て、まっすぐに歩く。すぐに下の画像にある石の門が見えてきた。

イタリア南部カンパーニャ地方のパエストゥム駅の前にあるシレーナ門は遺跡への入口

うん、間違いない。ガイド・ブックに写真が載っているシレーナ門だ。ということは、この先に目指すパエストゥムの遺跡があるはずだな。


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