東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「カンパーニャとローマ・ヴァティカン」(イタリア)

第二部 パエストゥム・サレルノ編

B05. パエストゥム国立考古学博物館

パエストゥム国立考古学博物館、あまりに暑くて・・・

水牛のステーキでランチを済ませ、いよいよパエストゥムの遺跡を見て歩こう ・・・ と思ったんだ。が、あまりに暑い。そりゃ昼食の後って一日のうちでも最も暑い時間に決まっているよね。

というわけで、遺跡を歩く前にパエストゥム国立考古学博物館(下の画像)を見ることにした。遺跡のすぐ横にあるこの博物館では、パエストゥムや近くの遺跡から発掘された品々が展示されているんだ。

イタリア南部カンパーニャ地方にあるパエストゥム国立考古学博物館の正面

遺跡のすぐ脇にあるこの博物館、パエストゥム遺跡を見に来た観光客にとっては便利な場所にあるよね。ポンペイ遺跡の場合、そこで発掘された出土品を見る為には、少し離れたナポリ国立考古学博物館まで行かなきゃいけない。それに比べれば都合が良いよね。

でも、西暦1952年に建てられたこのパエストゥム国立考古学博物館の立地については批判もある。だって、この博物館がパエストゥム遺跡の中に建てられたおかげで、その地下を発掘することが出来なくなってしまったんだ。なるほど、それは批判されてもしかたないかも。

パエストゥム遺跡で発掘された古代ギリシャ時代の出土品

このパエストゥム国立考古学博物館では、古代ギリシャ時代から古代ローマ帝国時代にかけての出土品が展示されている。

イタリア南部カンパーニャ地方にあるパエストゥム国立考古学博物館で見た「巨人を倒すヘラクレス」と古代ギリシャ時代の壺

例えば、上左の画像は古代ギリシャ時代の建物の装飾なんだけど、ヘラクレスが巨人を倒している場面を描いたものなんだそうな。続いて、上右の画像は、古代ギリシャ時代の壺。世界史の教科書に登場しそうだね。

「飛び込み男の墓」のフレスコ画

このパエストゥム国立考古学博物館で必見のアイテムが下の画像。(ナポリにある国立考古学博物館で言えば、アレクサンダー大王のモザイク画のような存在かな。)

イタリア南部カンパーニャ地方にあるパエストゥム国立考古学博物館で見た「飛び込み男の墓」のフレスコ画

これはパエストゥム遺跡の近くで発見された「飛び込み男の墓」で発見された紀元前470年頃のフレスコ画なんだそうな。保存状態の良い古代ギリシャ時代のフレスコ画として貴重な出土品らしい。ド素人の私の眼から見れば、この被葬者は飛び込みが大好きだったのかな ・・・ くらいのことしか頭に浮かばないけど。

古代ローマ帝国皇帝アウグストゥスのコイン

イタリア南部カンパーニャ地方にあるパエストゥム国立考古学博物館で見た古代ローマ帝国初代皇帝アウグストゥス(オクタヴィアヌス)のコイン パエストゥムの街(古代ギリシャ時代にはポセイドニアと呼ばれていた街)は、紀元前273年には古代ローマの支配下に入っている。というわけで、古代ローマゆかりの品々も発掘されているわけだ。

その代表が右の画像のコインかな。古代ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥス(オクタヴィアヌス)のコインなんだそうな。(彼の像はイギリスの首都ロンドン大英博物館にあるけど、このコインの横顔と似ていたかどうか。)

いよいよパエストゥムの遺跡を歩く

国立考古学博物館を見終わり、もう逃げも隠れも出来ないね。まだ外は暑いけど、覚悟を決めて古代ギリシャ時代の神殿が並ぶパエストゥムの遺跡を見て歩くことにしよう。


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