東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「カンパーニャとローマ・ヴァティカン」(イタリア)

第四部 ローマ・ヴァティカン編

D04. ヴァティカン博物館のグレゴリウス・エジプト美術館

グレゴリウス・エジプト美術館に入る

ヴァティカン美術館・博物館の中のピーニャの中庭に面したピーニャの大壁龕の一角には、下の画像のような古代エジプトの彫像が並んでいる。

イタリアの首都ローマのヴァティカン博物館のグレゴリウス・エジプト美術館の古代エジプトの彫像

この奥には、グレゴリウス・エジプト美術館があるんだ。ローマ教皇グレゴリウス16世によって、西暦1839年に創立された美術館なんだそうな。

ところで、この教皇グレゴリウス16世なんだけど、修道士の出身で、かなり保守的・反動的な人物だったみたい。西暦1830年のフランス七月革命の後、イタリアでも統一の動きが出てきたんだけど、その動きをハプスブルク家の軍を呼び込んで封じ込めたんだそうな。でも、彼の死後のことだけど、西暦1861年に統一イタリア王国が成立したんだけどね。

皇帝ハドリアヌスの別荘を飾った古代エジプトの彫像

このグレゴリウス・エジプト美術館には、いくつかの部屋がある。その一つの部屋の様子が下の画像なんだけど、かつて古代ローマ帝国時代の皇帝ハドリアヌスの別荘を飾っていた古代エジプトの彫像なんだそうな。

イタリアの首都ローマのヴァティカン博物館のグレゴリウス・エジプト美術館の古代エジプトの彫像

ついでながら、古代ローマ帝国の皇帝ハドリアヌスと言えば、イギリスまで遠征し、イングランドとスコットランドとの国境近くに残るハドリアヌスの長城(城壁)を築いた人物だね。

古代エジプトの王ラムセス2世の母の像

このグレゴリウス・エジプト美術館には、興味深い人物の像もあった。例えば、下の画像は紀元前13世紀頃の古代エジプトの女性トゥイアの像。

イタリアの首都ローマのヴァティカン博物館のグレゴリウス・エジプト美術館で見たラムセス2世の母トゥイアの像

トゥイア ・・・ と言っても、耳にしたこともないよね。でも、古代エジプトでアブシンベル大神殿を残した王ラムセス2世は名高いよね。そのお母さんが上の画像の女性トゥイアなんだそうな。

古代エジプトのファラオたちの中でも格段に自己顕示欲の強かったラムセス2世。その親の顔を見てみたいと思っていたんだけど、こんなところでお目にかかれるとはね。

紀元前2250年頃の古代エジプトのレリーフ

続いて下の画像は、紀元前2250年頃の古代エジプトのレリーフなんだそうな。砂岩で作った壁の一部らしいけど、4千年以上も前のものがよくも残っているよね。

イタリアの首都ローマのヴァティカン博物館のグレゴリウス・エジプト美術館で見た古代エジプトのレリーフ

ジェゼル王の残したサッカラの階段ピラミッドや、クフ王の残したギザの大ピラミッドに続く時代の遺物というわけだよね。


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