東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅
春のルーマニア
東欧(1998年5月)


05. ラモラの家でルーマニアの家庭料理
(シビエル村、トランシルヴァニア)

トランシルヴァニアのシビエル村にあるラモラの家に到着。ツアー客7名と添乗員 O氏とガイドのイヴァンカさんの計 9人が入ると、ラモラの家のダイニング・ルームは満員になっちゃった。

なんでまた、ラモラの家にやってきたかといえば、お目当ては昼食。事情は良くわからない。たぶん、このあたりにはレストランもドライヴ・インも無いんだろうね。でも、一般の家で地方の家庭料理を食べるのも面白そうだ。

トランシルヴァニアの村で家庭料理
(ルーマニア)

全く暖房も無く、寒々とした部屋。テーブルの上に用意された酒を飲んで温まりながら、料理が出てくるのを待つ。この酒がかなり強い。小さなグラスに入れて一口飲めば、胃袋が熱くなる。ウォッカだろうか。

ガイドのイヴァンカ嬢によれば、このお酒は「ツイカ」と呼ばれるものらしい。ツイカとは梅から作ったブランディなんだって。ルーマニアでは、各々の家で手作りのツイカを作っているらしいよ。

やがて、ラモラのお母さんが前菜の料理を盛り付けたお皿(下の画像)を運んできた。ゆで卵はともかく、他の食べ物は何だろうか。

ラモラの家の家庭料理 前菜 (トランシルヴァニア、ルーマニア)

前菜の中で、最も印象的だったのが、上の画像の左上(ゆで卵の左上)に写っているもの。これが実はベーコンなんだって。そう、脂身だけで作ったベーコン。これが意外に美味いんだ。特にツイカを飲みながら食べるには最高。この二つがあれば、寒い冬でも大丈夫だろうなあ。

他に印象に残ったのは、小さなミート・ボール。たぶん、地元ではミティミティと呼ばれるトルコ風ハンバーグだろうな。そして、ヒツジの乳のチーズ。ま、チーズは私の大好物だから。

続いて登場してきたのは、ママリーガと呼ばれるスープ。中にはトウモロコシの粉で作った団子が浮かんでいる。資料によれば、ルーマニアではママリーガが作れないとお嫁にいけないんだと。(これは女性差別だと非難されるコメントかな。でも、私が言ったんじゃないよ。資料に書いてあったんだ。)

続いて、この家の自家製ロゼ・ワインと一緒にメインが登場。ルーマニアの名物料理サルマーレ(下の画像)だね。

ラモラの家の家庭料理 メイン (トランシルヴァニア、ルーマニア)

サルマーレというのは、ザウアー・クラウト(キャベツの酢漬け)で巻いたロール・キャベツを煮込んで作るもの。ルーマニアでは、お祝いの席などで食べる特別の料理なんだそうな。

最後に登場したのは、デザートとコーヒー。デザートはアップル・パイとルーマニア名物のパパナッシュ。パパナッシュというのは、揚げドーナツにジャムとサワー・クリームを乗せたもの。私はアップル・パイの方が好きだけどね。ちなみに、コーヒーはインスタントだった。この田舎ではコーヒー豆は手に入らないだろうなあ。




手作りのレース編み

私達が食事を終える頃、ラモラのお母さんはリビング・ルームにレース編みを広げ始めた。ツアーの女性軍は直ちに集合だ。後で聞いたところでは、家内もラモラのお母さんの手作りレース編みを買ったらしい。お値段は 170,000レイといから、日本円では 2,600円かな。

女性達がレース編みを眺めている間、私は庭に出て一服。そこへやってきたのがラモラのお父さん。その顔にはスモーカーに通じる万国共通語で「タバコを一本下さいな」と書いてある。ポケットの中のマールボロを一本渡し、ライターで火をつけてやると、「ウレシイ !!」と顔に表示された。言葉は通じないけど、なんだか心が通じるような一服だねえ。

最後に記念写真

シビエル村のラモラとお母さんとおばあちゃん (トランシルヴァニア、ルーマニア) ラモラの家を出る前に、庭で記念写真(右の画像)。

私の隣がラモラ、その隣がお母さん、そのまた隣がおばあちゃんだ。ラモラのお父さんは恥ずかしがって記念写真には参加してくれなかったよ。

シビエル村の十字架のところまで送ってくれたラモラ。お礼に10,000レイ(約 160円)紙幣を渡すと、とってもうれしそうな顔をしてくれた。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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