東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「初秋のブルゴーニュ」 (フランス)

ディジョン、ジュヴレ・シャンベルタン、ボーヌ、ペルージュ、リヨン

06. 古都ディジョンのブルゴーニュ公家宮殿

中世ブルゴーニュ公国の古都にある公家宮殿

ノートルダム教会から石のフクロウ、ヴォーゲ館、ヴェルリー通り、サン・ミシェル教会を経て、やって来たのはブルゴーニュ公家宮殿。

フランスのブルゴーニュ地方の古都ディジョンにあるブルゴーニュ公家宮殿

中世ブルゴーニュ公国の古都ディジョンならではのブルゴーニュ公家の立派な宮殿 ・・・ なんだけど、その宮殿の前のリベラシオン広場が駐車場になってしまっているんだ。何台も停まっている観光バスを写さないように苦労してシャッターを押したのが、上の画像だったりする。

歴代のヴァロワ家系ブルゴーニュ公が住んだ宮殿

古都ディジョンにあるブルゴーニュ公家宮殿の建設は14世紀から15世紀にかけて進められたんだそうな。つまりは、フランス王ジャン2世の息子のヴァロワ家系初代ブルゴーニュ公フィリップ・ル・アルディ大胆公(豪胆公)、次いでジャン無畏公と建設を受け継いでいったんだろうね。

そして下の画像に見える高い塔は、3代目のフィリップ善良公の塔なんだそうな。でも、その息子のシャルル突進公が戦死してヴァロワ家系中世ブルゴーニュ公家は断絶するわけだ。

フランスのブルゴーニュ地方の古都ディジョンにあるブルゴーニュ公家宮殿のフィリップ善良公の塔

その後、旧ブルゴーニュ公国の領地をフランス王家とハプスブルク家が分割して継承し、このディジョンのサン・ベニーニュ大聖堂で人々の忠誠の誓いを受けたフランス王ルイ11世がブルゴーニュ公家宮殿の主となった。そんなわけで以後はフランス王家によってディジョンのブルゴーニュ公家宮殿の改築などが行われたらしい。

今のブルゴーニュ公家宮殿のかなりの部分は、16世紀から17世紀に建てられたものらしい。特に17世紀にはあのパリの郊外のヴェルサイユ宮殿で名高いフランス王ルイ14世太陽王の宮廷の建築家が関与したんだそうな。そういえばブルゴーニュ公家宮殿には、ちょいとヴェルサイユ宮殿に似た部分もあるかな。

プロヴァンス伯ルネ・ダンジューゆかりのバールの塔

このディジョンのブルゴーニュ公家宮殿には、バールの塔(下の画像)と呼ばれる建物もある。

フランスのブルゴーニュ地方の古都ディジョンにあるブルゴーニュ公家宮殿のバールの塔(かつてルネ・ダンジューが捕われていた)

このバールの塔には、ブルゴーニュ公フィリップ善良公との戦いに敗れたルネ・ダンジューが捕えられていたことがある。その関係で後に成立したブルゴーニュ公フィリップ善良公とフランス王シャルル7世との和解をルネ・ダンジューが仲介したんだそうな。

他方で、そのルネ・ダンジューはイタリアのナポリの王となったこともあり、プロヴァンス伯としてエクサン・プロヴァンス(エクス)マルセイユなどを含むフランス南部プロヴァンス地方の領主でもあった。その後のフランスの歴史にも影響を及ぼしたとっても興味深い人物だったみたい。

ホテルのレストランでディナー

そんなこんなで中世ブルゴーニュ公国の古都ディジョンを歩き回り、ホテルに戻ってきた。ともかく部屋に帰り、ゆっくりと風呂につかって汗を流す。さっぱりしたら、ディナー・ジャケットに着替えて出発だ。

といっても、今夜のディナーはホテルのレストラン。このディジョンのホテル「シャポー・ルージュ」のレストランはミシュラン一つ星だったりする。加えてディジョン市内の便利の良い場所にあり、そんなわけでこのホテルを選んだんだけどね。

そして食べた、食べた。ディジョン名物のエスカルゴから始まって、フォア・グラにシャロレー牛。もちろん、飲んだ、飲んだ。キールから始まってアレクサンドル・デュマ・ペールが高く評価していたモンラッシェの白ワイン、クロ・ド・ヴージョの赤ワイン。そしてデザートにはココナッツとピスタチオのムース、それにフルーツ・サラダ。

料理もワインもサービスも大満足のディナーだった。というわけで、明日の夜もこのレストランでディナーを楽しみたいな。店のマネージャー氏に尋ねてみると、明日の夜のテーブルも確保してくれると。では、また明日もよろしく。楽しみだね。


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