東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「アルザスとストラスブール (フランス)」

07. リクヴィールでアルザスの名物料理シュークルート

リクヴィールの路地の奥のレストラン「オ・ペシェ・ミニョン」

中世の塔や城門の残るリクヴィールの古い街並みを歩き、その路地の奥にあるレストラン「オ・ペシェ・ミニョン」に入る。家庭的な雰囲気と表現されるレストランは少なくないけど、このリクヴィールのレストランの店内(下の画像)はその域を越えている。家庭的というよりも一般家庭のダイニングにお邪魔したような気になるよね。

フランス東部アルザス地方のリクヴィールにあるレストラン「オ・ペシェ・ミニョン」の店内の様子

リクヴィールでこのレストランを選んだのは、ミシュランの星が付いているなどの理由じゃない。家内の調べによれば、アルザス地方の地元の料理を田舎風の伝統的な味で出す店なんだそうな。そんな料理を食べたくて、このレストランに入ったんだ。(ミシュランの星付きのレストランはストラスブールで入るけどね。)

リクヴィールのレストランでまずはエスカルゴ

さてと、まずは前菜の登場だ。選んだのはエスカルゴ。エスカルゴはブルゴーニュ地方の名物だし、グラン・クリュ・ワインの村ジュヴレ・シャンベルタンのレストランで美味しいのを食べたんだけど、エスカルゴがアルザスの名物かどうかは知らないんだ。

でも、アルザス地方の西にはヴォージュ山脈があるし、新緑の春だし、柔らかな新芽を食べたエスカルゴが美味い季節だと考えて注文したわけだ。そのリクヴィールのレストランで登場したエスカルゴが下の画像だ。

フランス東部アルザス地方のリクヴィールにあるレストラン「オ・ペシェ・ミニョン」で食べたエスカルゴ

熱々のエスカルゴの中身を独特の道具を使って引っ張り出す。旬の素材だからか、店の料理が美味いのか、臭みも全く無く、濃厚な味が口の中に広がる。鉄の皿の丸い窪みに残ったスープもパンに吸わせて食べちゃった。それほどに美味かったんだ。

リクヴィールで食べたアルザスの名物料理シュークルート

そして次はお待ちかね、アルザス地方の名物料理シュークルートだ。飲み物は当然ながらアルザス地方を代表するワイン産地であるリクヴィールのワインだね。(リクヴィールのワインについては次のページでもっと詳しく書くけど。)

フランス東部アルザス地方のリクヴィールにあるレストラン「オ・ペシェ・ミニョン」で食べたシュークルートとアルザスのワイン

上の画像がお目当てのアルザス地方の名物料理シュークルート。見た目は品の良いドイツ料理かな。数種類のソーセージ・ハムと豚肉とジャガイモと酢漬けのキャベツ。

このリクヴィールのレストランには、二種類のシュークルートがあったんだ。そして私たちが選んだのは「伝統的なシュークルート」。「伝統的」でないシュークルートがどんなものかは知らないけどね。

この皿の中の酢漬けのキャベツは、言うまでもなくドイツ料理のザウアークラウトだよね。料理も全体的にドイツっぽい。でも、このアルザスのシュークルートは上品で洗練された味だな。ドイツの要素とフランスの要素が見事に融合して、とっても美味しい料理になっている。まさにアルザス地方ならではの味だよね。そして食事の締めくくりに食べた洋ナシのタルトとエスプレッソもとっても美味かった。大満足のランチだね。

シュークルートとは ・・・

まず「シュークルート」という料理の名前なんだけど、つまりはドイツ語の「ザウアークラウト」ということらしい。その「ザウアークラウト」とは、キャベツの酢漬けのことなんだそうな。

アルザス料理としてのシュークルートは、基本的にそのキャベツの酢漬けとソーセージ・ハム・豚肉を鍋に入れ、時間をかけて加熱したものらしい。他にはジャガイモやタマネギを入れても良いんだそうな。

キャベツにしてもソーセージ・ハムにしても、シュークルートの基本的な材料は保存食だよね。ヨーロッパの内陸にあるアルザス地方の冬は厳しい。もっと北にあるイギリスのロンドンなどはメキシコ湾から来る大西洋の暖流が冬の寒さを和らげてくれるけど、その暖流の影響も内陸のアルザス地方までは及ばない。そんな厳しい冬のアルザスでは、このシュークルートのような保存食を基本とする料理が発達したということかな。


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