東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「アルザスとストラスブール (フランス)」

15. ストラスブール大聖堂外観

ストラスブール大聖堂あるいはノートルダム大聖堂

続いてやってきたのはストラスブール大聖堂。正しくはノートルダム・ド・ストラスブール大聖堂なんだそうな。フランスには本当にあちこちにノートルダム教会あるいは大聖堂があるよね。まずはフランスの首都パリシテ島にあるノートルダム大聖堂フランス第2の都市リヨンフルヴィエールの丘のノートルダム教会。そしてフランス南部プロヴァンス地方港町マルセイユを見下ろすノートルダム・ド・ラ・ガルド寺院とか。

フランス東部アルザス地方のストラスブール大聖堂(ノートルダム大聖堂)

そして上の画像はストラスブールのノートルダム大聖堂の正面入り口前の様子なんだけど、歩行者と比べると大聖堂の大きさがわかるよね。

ロマネスク様式からゴシック様式に変わったストラスブール大聖堂

現在のストラスブール大聖堂の建築工事は、西暦1176年から始まったらしい。工事は東側の後陣付近と北側面から始められ、ロマネスク様式の建物として作業が進められていた。

フランス東部アルザス地方のストラスブール大聖堂(ノートルダム大聖堂)の南側面とフライング・バットレス

ところが、13世紀前半にシャルトル大聖堂の建設関係者がゴシック様式での建設を勧め、以後はストラスブール大聖堂もゴシック様式の建物として建築工事が進められたらしい。その結果、上の画像にある南側面ではフライング・バットレスが多用されているのが見えるわけだ。

ちなみに、この時代には各地でゴシック様式の建物の建設が増えつつあったんだ。その先駆はパリ郊外のサン・ドニ大聖堂だった。続いてパリのノートルダム大聖堂やシャルトル大聖堂などがゴシック様式で建てられていったんだ。

ストラスブール大聖堂の正面ファサードと尖塔

そんなわけで、ロマネスク様式の要素を残しつつゴシック様式の建物として完成されたストラスブール大聖堂。その西側正面ファサード(下の画像)は、ゴシック様式の代表的なものなんだそうな。

フランス東部アルザス地方のストラスブール大聖堂(ノートルダム大聖堂)の正面ファサードと尖塔

そして西暦1439年、最後に残った尖塔(上の画像でも見えている)が出来上がり、ストラスブール大聖堂が完成した。その高さ142メートルの尖塔は、西暦1647年から西暦1874年まで世界一の高さの建物だった。

といっても、西暦1647年にストラスブール大聖堂の尖塔の高さが増したわけじゃなく、それまで世界一の高さだったドイツの教会が焼失したからなんだ。他力本願の世界一だったわけだね。

そしてフランス革命の頃、パリのノートルダム大聖堂は食糧倉庫とされ、モン・サン・ミシェルの修道院セナンクの修道院は閉鎖されてしまった。このストラスブール大聖堂の尖塔の取り壊しも計画されたらしい。ところが、ストラスブール市民は尖塔に平民のシンボルであるフリジア帽をブリキで作って尖塔にかぶせ、取り壊しを回避させたんだそうな。

ストラスブール大聖堂正面ファサードの彫刻

そんな高さ142メートルの尖塔を見上げていたら、肩がこっちゃった。というわけで頭を下げれば、眼に入るのは正面ファサードを飾る無数の彫刻(下の画像)だね。

フランス東部アルザス地方のストラスブール大聖堂(ノートルダム大聖堂)の正面ファサードの彫刻

上の画像は、このサイトの読者の Kaoringo さんに戴いたもの。この旅行記には何度目かの登場だ。本当に有り難うございます。


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