東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「ニース・エズ・モナコ公国とロンドン」

06. ニースの老舗ネグレスコ・ホテルでディナー

ニースの老舗ネグレスコ・ホテル

フランス南部ニースの旧市街を歩いているうちに時間となった。ニースの海岸通(プロムナード・デ・ザングレ)にある老舗ネグレスコ・ホテル(下の画像)にやって来た。今夜はこのホテルの中にあるレストランでディナーを予約してある。

フランス南部ニースにある老舗ネグレスコ・ホテルの夜景

このネグレスコ・ホテルはオープンしたのが西暦1913年というニースの老舗なんだ。でも、そのオープンの翌年には第一次世界大戦が始まり、ヨーロッパを代表するリゾートであるニースに来るお金持ちも激減しちゃった。おかげで、ホテルは赤字が続き、設立者であるアンリ・ネグレスコ氏はホテルを売らざるを得なくなったんだそうな。

ネグレスコ・ホテルのレストラン「シャントクレール」

そして下の画像が、ネグレスコ・ホテルのレストラン「シャントクレール」の玄関。もちろん、ホテルの中から入ることができるんだけど、せっかく来たんだからレストランの玄関も見たかったんだ。

フランス南部ニースにある老舗ネグレスコ・ホテルのレストラン「シャントクレール」の入り口

ちなみに、私が食事をした時点では、レストラン「シャントクレール」はミシュラン二つ星だった。でも、その後にミシュラン一つ星になっちゃったらしい。レストランの良さはミシュランの星では決まらないけどね。

レストラン「シャントクレール」でディナー

というわけでニースの老舗ネグレスコ・ホテルの中のレストラン「シャントクレール」のテーブルに落ち着く。店の自慢のアペリティフは何かと尋ねたら、オレンジ・キュラソーとシャンパンのカクテルだそうな。では、それをもらおう。

前菜にはリビエラ風サラダ。各種生野菜、ゆで卵、サーディン、トリュフ、ツナなどなど。見た目には普通のサラダかな。ところが、これが美味かった。料理としては特に目立つところはない。でも、それぞれ良い素材を使っている。バンドールのロゼ・ワイン(フランス南部プロヴァンス地方港町マルセイユブイヤベースを食べながら飲んだワイン)との相性も良かった。

フランス南部ニースにある老舗ネグレスコ・ホテルのレストラン「シャントクレール」の店内

そしてメインは鱸のオーヴン・ポット煮。悪くない。でも、クリーム仕立てのソースはちょいとね。さっきの前菜のリビエラ風サラダの方が好きだったな。(上の画像は、レストラン「シャントクレール」の店内の様子。)

そして最後のデザートはタルト。デザートにまでトリュフをかけるのにはちょいと驚いた。でも、苦味のあるデザートでまずまず。

この店、良いね。さすがにミシュラン二つ星。料理も美味いし、スタッフも動く。内装もきれいだし、テーブルの間隔も広い。ワインの品揃えも好みだ。特に前菜はお代わりしたかった。(でも、上にも書いたようにミシュラン一つ星になっちゃったんだけどね。)

ネグレスコ・ホテルのお宝のシャンデリアはロシア皇帝ゆかり

ニースを代表するレストラン「シャトクレール」でのディナーを終え、ちょいとネグレスコ・ホテルの中を歩く。そのお目当てが下の画像なんだ。ホテルのロビーで輝いているシャンデリアだ。

フランス南部ニースにある老舗ネグレスコ・ホテルのお宝のシャンデリア

バカラのクリスタルを1万6千個以上も使ったシャンデリア。重さも1トン以上もあるんだそうな。そもそもはロシア皇帝ニコライ2世が注文したもの。ところが、ロシア十月革命が起こってしまった。行き場を失った巨大なシャンデリアは、このニースの老舗ネグレスコ・ホテルのロビーに来たわけだ。

このネグレスコ・ホテルには、今までに様々な著名人が泊まったらしい。フランソワ・サガン、ジャン・コクトー、アーネスト・ヘミングウェイなど。彼らもこのロシア皇帝ゆかりのシャンデリアを見上げたんだろうね。その輝きの背後に歴史の影が揺れるシャンデリアだな。


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