シャガール美術館で見た「人類の創造」フランス南部ニースにあるシャガール美術館で見ることの出来る聖書をテーマとするシャガールの作品のうち、アブラハムとイサクに関するものを前のページでは取り上げてみた。このページでは、まず「人類の創造」(下の画像)を見てみるかな。
翼を持つ天使が抱えているのは、まだ魂が入っていない肉体だけのアダム。天使はアダムをエデンの園に連れて行き、そこから人類の物語が始まるわけだ。そんな人類の未来は右上の太陽の周囲の渦巻きに描かれている。その中には十字架にかけられるキリストも描かれている。
シャガール美術館で見た「楽園」神によって創造されたアダムを天使がエデンの園に連れて行く。そのエデンの園でのアダムとイブを描いた作品が、下の画像にある「楽園」だった。
上の画像の右側で抱き合う二人はアダムとイブ。その左に見える赤は知恵の木の実。その知恵の木にはヘビが潜んでいる。知恵の木の赤い実を食べ、彼らが楽園を追放されるのは間もなくなんだね。ちなみに、この作品は西暦1961年のものなんだそうな。
シャガール美術館で見た「ノアと虹」楽園を追放されたアダムとイブの子孫の人間たち。でも、罰として労働と出産の苦しみを課されながらも、人類は地球上に広がっていった。でも、とうとう神を怒らせてしまう。神は洪水を起こして人類を滅ぼしてしまう。ただ、ノアの一族を除いて。
箱舟で生き延びたノアは洪水が治まった後に祭壇を設けて感謝を示す生贄を神に捧げた。上の画像に見えるシャガールの作品「ノアと虹」の中では、そんなノアの前に神が姿を見せた。白く描かれた虹は、神とノアとの約束なんだそうな。
シャガール美術館で見た「雅歌III」ニースのシャガール美術館には、まだまだ多くのシャガールの作品がある。でも、この旅行記でお見せする最後の作品が、下の画像にある「雅歌III」。シャガールは旧約聖書から取った題材でいくつもの雅歌を描いているんだけど、西暦1960年に描かれた下の画像の作品もその一つだね。
中央に描かれた城壁に囲まれた街は、シャガールが住んだフランス南部のヴァンスなんだそうな。その下に上下さかさまに描かれた街は、シャガールの故郷ヴィテブスク。その下に同じく上下さかさまに描かれた人物は、荷物を背負って故郷を出るシャガールだと解されている。
All rights reserved このサイトの画像 及び 文章などの複写・転用はご遠慮ください。 このサイトの運営は、あちこち三昧株式会社が行います。
|