東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「ニース・エズ・モナコ公国とロンドン」

20. モナコ公国のカジノ (モンテカルロ)

モナコ公国のモンテカルロ地区にあるグラン・カジノ

昨日の夕方にフランス南部のニースからモナコ公国に到着し、今朝は海辺を散歩した。が、それからはずっと仕事。相手先の会社のオフィスで会議が長引き、ホテルに戻った時には既に暗くなっていたよ。

が、モナコ公国の夜はこれからだ。リンゴをかじりながら徹夜で書類を読んだ前回のモナコ公国の旅とは違って、今夜は読むべき書類も無い。というわけで、ディナー・ジャケットに着替え、タクシーで向かったのはモンテカルロ地区のカジノだった。

コート・ダジュールのモナコ公国のモンテカルロ地区にあるグラン・カジノ

そして、とうとうやってきたモンテカルロ地区のカジノ。その中心ともいうべき建物が、上の画像にあるグラン・カジノだね。ロンドンのカジノもゴージャスだけど、いやいやモンテカルロのカジノにはかなわないね。なんとも豪華なカジノだ。

余談ながら、このモンテカルロのグラン・カジノの中にはオペラ・ハウスもあるらしい。その設計者はシャルル・ガルニエなんだそうな。フランスの首都パリオペラ座(オペラ・ガルニエ)と同じ人物の設計なんだね。

モンテカルロでカジノ、モナコの刑務所の食事は美味い ・・・ らしい

モナコ公国の昼間の中心はモナコ大公宮殿かもしれない。が、夜の中心はモンテカルロだよね。そして、そのモンテカルロに来たならば、このグラン・カジノでカジノに挑戦しなきゃ。前回のモナコ滞在の際にはカジノに挑戦どころかモンテカルロに来ることさえもできなかったんだ。

というわけで、グラン・カジノの建物に入る。中にはチケット売り場がある。そこでパスポートを見せ、10ユーロを払ってチケットを買う。そして奥に進めば、いよいよギャンブルの部屋だ。

ギャンブルにも色々ある。が、さほどルールを知らなくとも挑戦しやすくて、しかも手っ取り早く結果が出るのが、ルーレットだね。ロンドン時代にもカジノではルーレットで気軽に遊んでいたんだ。というわけで、モナコ公国でのカジノ初挑戦はルーレットだった。

その結果は ・・・ あっさりと負け。ま、経験したからいいや。この結果の早さがルーレットの良さの一つでもあるんだからね。自慢じゃないけど、ロンドンのカジノでも長期的には負けていたんだ。(ごくまれにまぐれで勝ったこともあるけどね。)

でも、せっかくモンテカルロのグラン・カジノの中に入ったんだから、画像を撮っておきたいよね。でも、ここで撮影してよいものだろうか ・・・。出入り口の警備をしているゴッツイおじさんに尋ねてみた。

おじさんの答はノン。その警備員さんが親切に教えてくれたところによれば、「モナコのカジノでカメラを使うと逮捕されるよ。でも、モナコの刑務所の食事は美味いぞ。」とのこと。なるほど、モナコの刑務所でディナーを食べてみたいもんだ。

モナコ大公宮殿の岩山から眺めたモンテカルロ

そんなこんながモナコ公国のモンテカルロでのカジノ初挑戦(最後の挑戦でもあった)の結末だった。ちなみに、明後日のことなんだけど、モナコ大公宮殿のある岩山の上から眺めたモンテカルロ地区の様子が下の画像なんだ。

コート・ダジュールのモナコ公国の大公宮殿から眺めたモナコ港、向こう側がカジノで名高いモンテカルロ地区

上の画像に見える港がモナコ港。その向こう岸がラ・コンダミーヌ地区。その右側の端っこがモナコ公国のカジノの中心地であるモンテ・カルロ地区なんだ。

モナコ公国とカジノ

13世紀から独立を保ってきたモナコ公国。でも、フランス革命後にはフランスに占領され、皇帝ナポレオンの没落後にはサルディニア王国の保護国となり、統一イタリア王国成立の為に皇帝ナポレオン3世のフランスにニースとともに割譲され、西暦1861年にモナコ公国の主権を承認されるに際してはエズ、マントン、ロクブリュヌなど多くの領土を失っている。

そんな苦しい状況下のモナコ公国が活路を見出したのがカジノだった。モナコ公国でカジノがオープンしたのが西暦1863年。その翌年にはオテル・ド・パリが完成。西暦1866年には当時のモナコ大公シャルル3世が自分の名前からこの地区をモンテカルロと名づけた。

そんなカジノはモナコ公国の財政を潤おし、西暦1869年にはモナコ公国は所得税を廃止している。そして今もモナコ公国では個人に対する所得税は無いんだそうな。というわけで、ヨーロッパ各地から、いや世界各地からお金持ちがモナコ公国へ来るわけだね。そしてヨット・ハーバーには数え切れないほど多くのヨットが係留される。


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