大英博物館で見た古代ケルトのウィタム・シールド(盾)イタリアのローマからガリア(フランス)に進出していた古代ローマ帝国からは、紀元前55年にブリタニア(イギリス)にカエサル(シーザー)が遠征してきているし、西暦43年には古代ローマ帝国がロンディニウム(ロンドン)を建設している。でも、当然ながらそれ以前にもブリテン島(イギリス)に人間が住んでいた。その代表が古代ケルト人だよね。ロンドンの大英博物館にも、古代ケルト人に関連する展示は多いんだ。例えば、下の画像は古代ケルト人のラ・テーヌ文化に属すると考えられるウィタム・シールド(盾)。
紀元前4世紀頃のものと言われている。イギリスのリンカーンを流れるウィタム川で発見されたんだそうな。地中海産のサンゴがこの盾の装飾に使われているらしいけど、イギリスのコーンウォール地方で産出される錫が青銅の材料として地中海方面に運ばれていたらしいから、その対価として来た商品かもしれないね。
大英博物館で見た古代ケルトのバタシー・シールド(盾)続いては、同じ古代ケルト人のラ・テーヌ文化に属するバタシー・シールド(盾)が下の画像だ。
この盾は、ロンドンを流れるテムズ川で発見されたものらしい。紀元前1世紀頃のものと言われているけれども、紀元前3世紀まで遡るという説もあるんだそうな。
大英博物館で見た古代ケルトのウォータールー・ヘルメット(兜)次に上の盾と同様に紀元前1世紀頃のものと言われ、またロンドンを流れるテムズ川で発見されたものとして興味深いのが、下の画像にあるウォータールー・ヘルメット(兜)だね。
ヨーロッパでは角の付いたヘルメット(兜)がレリーフなどに描かれているものは発見されているらしい。でも、その実物が発見されたのは、上の画像にあるウォータール・ヘルメット(兜)が唯一のものなんだそうな。
大英博物館で見たアングロ・サクソンのヘルメット(兜)皇帝クラウディウスの命によってブリタニア(イギリス)に進出した古代ローマ帝国。でも、西暦410年には古代ローマ帝国はブリタニア(イギリス)から撤退している。その後、今のイギリスに渡ってきたのが、アングロ・サクソン人たちだった。下の画像は、そんなアングロ・サクソン人の王国の一つイースト・アングリアの王レッドウォールドのヘルメット(兜)だったとも言われているものなんだ。(他にも色々な説があるんだけど。)
というわけで、ブリタニア(イギリス)の主人公が交代しちゃったようにも見えるけど、いやいやケルト人も生き残っていたんだ。アングロ・サクソン人と戦ったアーサー王もそんなケルト人の伝説の英雄だし、その後もウェールズやスコットランドはケルト人の土地であり続けたからね。
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