ピザを食べ損ねた ・・・今夜はボローニャにあるミシュラン一つ星のレストランのテーブルを予約してある。が、お腹が空いて死にそうなんだ。いつもならばロンドンのヒースロー空港のパブでビールを飲みながらイングリッシュ・ブレックファストを食べてから旅に出るんだけど、今回はその時間が無かったからね。というわけで、ボローニャの斜塔の近くにあるメルカンツィーア広場のカフェのテーブルに腰を下ろす。お目当ては本場イタリアのピザ。これで4度目のイタリアの旅なんだけど、何故だか今までイタリアでピザを食べたことが無い。今度こそはピザ、と意気込んでいるわけだ。 ところが、英語の達者なカフェのお兄さんが言うには、まだピザの準備が出来ていないと。またもや本場イタリアのピザを食べ損なってしまった。(ちなみに、次のイタリア旅行の際にはピザの本場ナポリでピッツァ・マルゲリータを考案したピッツェリア「ブランディ」や18世紀前半の創業という老舗ピッツェリア「ポルタルバ」でピザを堪能することが出来たんだけどね。)
ボローニャで食べたクレッショーネピザの準備ができていないのはわかった。でも、私はこの空腹に耐える準備ができていない。何でもいいから、軽く食べるものを出しておくれよ。何か、美味しいものはないかな。
「良いものがある」と言って店の奥にむかったお兄さん。やがて持ってきてくれたのが、上の画像にある食べ物。その名前を尋ねると、クレッショーネという答だった。ピザとピタパンの中間のような ・・・ あるいはクレープにも似て ・・・ その中にはハムとチーズ。あっさり塩味でもちもちと美味い。
メルカンツィーア宮殿下の画像でクレッショーネをほおばる私の背後に写っているのは、14世紀に建てられたメルカンツィーア宮殿。宮殿といっても、昔のお殿様が住んでいたわけじゃないらしい。税関や商事関係の争いを裁く裁判所の建物だったそうな。そして今も商工会議所として使われているらしい。
前のページで見たように、ボローニャの街には中世の塔も残っている。ヨーロッパの中でもボローニャは中世の面影を残す街として代表的な存在なんだそうな。
メルカンツィーア広場税関や商事裁判所だったメルカンツィーア宮殿の前には、メルカンツィーア広場(下の画像)がある。かつては商人たちが集まっていたらしい。
上の画像の左手奥にもポルティコ(柱廊)が見えているね。このメルカンツィーア広場の周辺には、多くのポルティコが残っているらしい。ちなみに、かつてはポルティコは木造だったそうな。でも、16世紀頃に多くのポルティコがレンガ造りや石造りに改築されていったとか。
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