東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「エミリア・ロマーニャとトスカナ(イタリア)」

47. 旗と塔の街 サン・ジミニャーノ

サン・ジミニャーノの街の緑の旗の通り

中世の塔の街サン・ジミニャーノチステルナ(井戸)広場とドゥオモを見たら、更に街を歩いたんだ。歴史地区の通りの両側に並ぶ建物の上から中世の塔がこちらを見下ろしているね。

中世の塔の街サン・ジミニャーノの赤い旗の通り(イタリア)

ところで、上の画像にある通りの両側には無数の赤い旗が立てられている。昨日の夕方にもサン・ジミニャーノ歴史地区の通りを歩いた時には見なかったと思うんだけど ・・・ 。

続いては、緑色の旗の通り

古いサン・ジミニャーノは、南北に 1kmあまり、東西に 500mあまりの小さな街に過ぎない。その街のあちこちを見て歩いたんだけど、下の画像のように緑色の旗の通りもあった。

中世の塔の街サン・ジミニャーノの緑色の旗の通り(イタリア)

小さな街が更に小さな区画に分けられていて、それぞれが独自の旗を持っているみたいだね。中世のサン・ジミニャーノでは皇帝派や教皇派などのグループに分かれて争い、そんな争いが高い塔を建てる動機の一つだったみたいだけど、この地区毎の旗もそんな歴史に関係あるんだろうか。

中世の塔が林立するサン・ジミニャーノの街

サン・ジミニャーノの街のあちこちで建物の上を見れば、中世の塔がこちらを見下ろしている。でも、通りから見える塔は 1本あるいは 2本に過ぎない。せっかく14本もの中世の塔が林立するサン・ジミニャーノを歩いているんだから、塔が「林立」している様子を見たいよね。

丘の上にある中世の塔の街サン・ジミニャーノを眺めた(イタリア)

というわけで、西暦1262年に築かれたというサン・ジョヴァンニ門から街の外へ出た。しばし歩いて振り返れば、中世の塔の「林立」するサン・ジミニャーノの街の眺め(上の画像)を楽しむことができたんだ。

丘の上の塔の街サン・ジミニャーノ

そんな眺めに嬉しくなり、更に斜面を下っていった。再び振り返って眺めた丘の上の街サン・ジミニャーノの様子が下の画像なんだ。

丘の上にある中世の塔の街サン・ジミニャーノを見上げた(イタリア)

中世から続くサン・ジミニャーノの街は、標高 324mの丘の上に営まれてきた。その丘の斜面にはオリーヴの木が植えられているのが見えるよね。同じく丘の斜面ではブドウが栽培され、その実から作られる白ワイン「ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ」は中世のサン・ジミニャーノの有力な特産品だった。ダンテミケランジェロも愛飲したと伝えられる白ワインだね。私も昨夜のディナーで美味しく飲んだけどね。

10世紀末のカンタベリーの大司教シゲリックのようにイギリスやフランスなどヨーロッパ北部からフランチジェーナ街道を歩いてきた巡礼たちにとって、緑の丘の上に塔の林立するサン・ジミニャーノの街の眺めは、長旅の疲れをいやすものだったのかもしれないね。


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