パラティナ美術館で見たフィリッポ・リッピ前のページの一番下の画像には、壁に無造作に且つ乱雑に絵画をかけていたプロメテウスの間が写っていたんだけど、その絵画の一つが下の画像なんだ。
見てわかるように何の解説も無く、そっけなく展示してあるんだけど、これがイタリア・ルネサンスのフィレンツェ派の代表的な画家フィリッポ・リッピの作品「聖母子と聖アンナの生涯の物語」だったりする。ちなみに、聖アンナって誰だろうと調べたら、聖母マリアのお母さんなんだそうな。つまりはイエス・キリストのおばあちゃんなんだね。
パラティナ美術館に見たカラヴァッジョ続いて興味深かったのが、下の画像の絵画。この作品を描いた画家と描かれている人物が判明したのは最近のことなんだそうな。イタリア・バロックの画家カラヴァッジョが描いた「フラ・マルカントニオ・マルテッリの肖像」。
上の画像に見える人物の胸には八角十字が描かれているよね。つまり、描かれているフラ・マルカントニア・メルテッリは、マルタ島に本拠を置いた聖ヨハネ騎士団のメンバーなんだろうね。
殺人犯として逃亡していたカラヴァッジョ西暦1590年代にローマに移り住んだカラヴァッジョは、やがて著名な画家(悪名も高かったけど ・・・ )となっていった。ところが、西暦1606年に殺人事件を起こし、ローマから逃げ出している。逃亡者カラヴァッジョはまずはナポリ、更にはマルタ島に逃げ込んでいた。マルタ島では、聖ヨハネ騎士団関係者の肖像画などを描いていたらしい。上の画像にある「フラ・マルカントニオ・マルテッリの肖像」もその時期のものかもしれないね。 ところが、カラヴァッジョはマルタ島でも傷害事件を起こし、投獄されている。でも、脱獄したカラヴァッジョはシシリアを経て、再びナポリに逃げ込んだ。それから西暦1610年、恩赦を求めてローマに向かっていたカラヴァッジョが亡くなっている。いかにもカラヴァッジョらしいというべきなのか ・・・ 。
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