東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「カンパーニャとローマ・ヴァティカン」(イタリア)

第一部 ソレント・アマルフィ編

A07. ローマから列車でナポリ

ローマから列車でナポリに向かう

さて、そろそろ身支度をしてホテルを出るとするかな。今日はローマから列車に乗り、イタリア南部カンパーニャ地方の中心都市ナポリへ向かうことになっている。

イタリア略図(ローマとナポリ)

ナポリからはヴェスヴィオ周遊鉄道に乗り、海辺の観光地ソレントまで行く予定にしてある。ちなみに、ヴェスヴィオといえば頭に浮かぶのはポンペイだよね。ヴェスヴィオ火山の噴火で古代の街ポンペイは火山灰に埋もれたんだ。今回の旅ではポンペイには行かないけどね。

タクシーがつかまらない ・・・

9時半にホテルのチェック・アウトを済ませる。タクシーを呼んで欲しいとホテルの玄関のポーターに声をかける。ところが、彼は困った顔だ。「今日はタクシーをつかまえるのが、とっても難しいのです。多くの人々がヴァティカンのサン・ピエトロ大聖堂に向かおうとしているものですから。」

あ、そうか。さっきテレビで観たパドレ・ピオの列聖の儀式があるからか。テレビを観ている時には他人事としか思わなかったんだけど、こうして我が身にふりかかってきたわけだね。

状況はわかった。でも、困ったね。ナポリに向かう列車の時刻までにローマ市内のテルミニ駅まで行かなきゃいけない。困った顔の私を見てポーター氏が言うには、「そこに停まっている車ならば、15ユーロで駅まで行ってくれますよ。」とのこと。

昨日のフライトでローマの空港に到着した際にも白タクのおじさんたちが寄ってきたけど、私は白タクには乗らないことにしている ・・・ なんて頑固に言っている場合じゃなさそうだな。仕方ない。その白タクさんにテルミニ駅まで行ってもらうしかなさそうだな。

ローマのテルミニ駅からナポリ行きの特急列車

ホテルからテルミニ駅までは車で10分ほどだった。白タクの運転手に 20ユーロ紙幣を渡して釣り銭をもらおうとしたところ、小銭が無いとのこと。イタリアじゃ良くありそうな話だ。「じゃ、あるだけ小銭をもらおうか。」との私の言葉に、彼が渡してくれたのが 2ユーロ。ま、そんなところだろうな。

車を降りた私たちに運転手氏が忠告してくれた。「このテルミニ駅では気をつけるんだよ。ジプシーもいる。イタズラな若い連中もいるからな。」だそうだ。「ついでに、釣り銭をごまかす運転手も ・・・ 。」とは私は言わなかったけどね。わかっていることではあるけど、ご忠告有り難う。周囲に警戒しながらテルミニ駅(下の画像)に入る。

イタリアの首都ローマのテルミニ駅の様子

やがて出発便の案内ボードに私たちが乗るナポリ行きの特急列車が表示された。16番ホームだ。その途端に人々が16番ホームに向かい始めた。こりゃ混んでいるよ。といっても、私たちはファースト・クラスの車両に座席指定を確保してあるんだけどね。

私たちを乗せたナポリ行きの特急列車は10時半にローマのテルミニ駅を出発した。定刻よりも10分ほど遅れている。でも、イタリアでは遅れたうちには入らないかもしれないね。ま、特に問題は無い。急ぐ旅でもないし。

ナポリのセントラル駅に到着

私たちの乗ったローマ発の特急列車は、12時半にナポリのセントラル駅(下の画像)に到着。2時間ほどの列車の旅だった。

イタリア南部カンパーニャ地方の街ナポリにあるセントラル駅の様子

久々のナポリ。ポンペイを見に来た時以来だから5年ぶりかな。でも、今日のところはナポリは乗り換えだけ。ともかく目的地を目指して行こう。周囲に警戒を怠らないように。手荷物も消えていないし、バッグの口も開いていないね。油断大敵。

ついでながら、ナポリに関してはこの旅行記の後半にある「第三部 ナポリ編」で詳しく書くつもり。ピザの本場ナポリを代表する老舗ピッツェリア「ポルタルバ」や、ピッツァ・マルゲリータを考案した店「ブランディ」なども登場するし、ポンペイで発掘されたアレクサンダー大王を描いたモザイク画も出てくるんだ。


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