アマルフィに向かおうホテルの周囲、サンタガタの街を散歩した後、部屋に戻ってひと休み。やがて11時を回った。そろそろ出発しようかな。フロントに電話を入れ、スーツ・ケースを運ぶ係を送ってもらう。4階にあるこの部屋から階段を下りるのに、スーツ・ケースが重いからね。(エレベーターが無かった。)ところが、部屋にやって来たのは中年の女性二人。え、このスーツ・ケース、重いんだよ。ところが、南イタリアの肝っ玉かあさんたちは運動不足の私よりもはるかに力強い。二人でひょいとスーツ・ケースを担ぎ上げ、さっさと階段を下りていった。古代ローマ帝国が滅びることがあっても、南イタリアの女性が滅びることは有り得ないね。 フロントで私たちのチェック・アウトの手続きをしてくれたのは、このレストラン・ホテル「ドン・アルフォンソ 1890」の創業者一族の子供にあたるマリオ氏。彼は11月に日本に行くんだそうな。日本の某高級ホテルの中のイタリアン・レストランと関係している彼は、ひんぱんに日本を訪れているとか。 そんなマリオ氏に車の手配も頼んだ。やがてホテルの前に停まったのはベンツ。ネクタイにスーツを着用した運転手氏がドアを開けてくれた。対する私は半ズボンにTシャツにサングラス。妙なコントラストだけど、よくあることだよね。
さて、私たちの現在の居場所はサンタガタ。上の略図の中のソレント近くの街だ。これから私たちが向かうのは、半島の南側にあるアマルフィの街。この半島の南側の海辺はアマルフィ海岸と呼ばれているそうな。
険しいアマルフィ海岸そのアマルフィ海岸は険しい地形で名高い場所らしい。下の画像にも見えているように、海に山々が迫っている。
まともに農業の出来る土地は無い。この土地の人々は、海で生きていくしかなかったんだ。海に漕ぎ出した人々は漁業を営み、やがては貿易に乗り出していった。
かつては陸の孤島だったアマルフィ海岸そんな貧しいアマルフィ海岸は、かつては陸の孤島だった。他の地域と結ぶ道路は無かったそうな。
もちろん、今では立派な道(上の画像)がアマルフィ海岸を走っているんだけどね。
中世海洋国家アマルフィ共和国を生み出した地形こんな険しい海辺を走る道は、全線が片側一車線になっているわけじゃない。時には往復で一車線となる部分もある。というわけで、夏の観光シーズンには大渋滞に陥ることもあるんだそうな。
それも無理はないと思えるよね、アマルフィ海岸の上の画像を見れば。ユニークな歴史を持つ中世イタリアの海洋国家アマルフィ共和国は、こんな地形から生まれたんだね。私たちを乗せた車は、そんなアマルフィ海岸の難路を走っているわけだ。
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