東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「カンパーニャとローマ・ヴァティカン」(イタリア)

第一部 ソレント・アマルフィ編

A41. アマルフィで見た朝の地中海

アマルフィで見た朝の地中海

今回の旅の5日目の朝、アマルフィに来て3日目の朝が来た。イタリアでも気に入りの街となったアマルフィとは今日でお別れなんだ。寂しいよね。

アマルフィのホテルの部屋から眺めた朝の地中海(イタリア)

そんなことを考えながらホテルの部屋の窓から外を眺める。目の前には朝の地中海。静かで穏やかな海だよね。でも、かつてはイスラム教徒とキリスト教徒との戦いの舞台だった。中世イタリアの海洋都市国家アマルフィは、イタリア防衛の為のキリスト教徒連合艦隊の一翼を担ってオスティアの戦いにも参加している。

朝陽の中のアマルフィの街

目の前の地中海から右手を眺めれば、岩山と海に挟まれたアマルフィの街が見える。既に朝陽が当たっているけど、街はまだ眠っているみたい。(昨夜はサッカーでイタリア代表が敗北したこともあり、やけ酒の挙句の二日酔に苦しんでいるのかもしれないね。)

朝陽の当たるアマルフィの街(イタリア)

平和なアマルフィの朝。でも、この街は何度も外敵の攻撃を受けているんだ。西暦1075年にはノルマン人に従属を余儀なくされた。西暦1135年には宿敵のピサによる略奪を受けている。西暦1544年にはオスマン・トルコの艦隊の襲撃を受けている。

名残惜しいアマルフィのホテル

そんな歴史あるアマルフィの街をもうすぐ出発するわけだ。街の中心にあるドゥオモ広場大聖堂や鐘塔だけでなく、快適に過ごすことのできた月の修道院ホテルも名残惜しいよね。

アマルフィの月の修道院ホテルのプールと地中海(イタリア)

ついでながら、上の画像はこのホテルのプール。今回の私たちの滞在では泳ぐ機会は無かったんだけどね。

アマルフィから次の目的地へ

ホテル近くの散歩を楽しんだ後、荷物をまとめてチェック・アウトを済ませる。ついでにフロントの女性に頼んで、タクシーを呼んでもらったよ。

アマルフィの月の修道院ホテルから眺めた朝の地中海とブーゲンビリアの花(イタリア)

そのタクシーに乗り込んで向かうのは、上の画像の奥に霞んで見えている岬の向こうにあるはずのサレルノの街。アマルフィからサレルノまでのタクシー料金は 65ユーロだそうな。間もなくタクシーが到着。さて、出発だ。

ちなみに、次の目的地サレルノはランゴバルド族の公国ノルマン人ロベール・ギスカールゆかりの歴史ある街なんだ。更にサレルノから訪ねるパエストゥムは古代ギリシャ時代の神殿がいくつも残る世界遺産だったりする。まだまだ楽しい旅は続くわけだ。



ところで、2003年秋にソレントからアマルフィ、パエストゥム、ナポリなどを旅した T.K. さんからメールをもらったんだ。これから行かれる皆さんの参考になりそうだから、御本人の許可をもらい、ここに転載しておくね。

T.K.さんからのメール

大寒を過ぎ、陽射しに春を感じるこの頃です。

昨9月13日にメールを頂きながら、そのままになって気になっておりました。ソレント滞在について旅行記を参考にさせていただいた事のお礼を、まだ申し上げていなかったのです。

気候の程よい時、ほど良い行動範囲は、嬉しい事でした。アマルフイまで、ソレントよりバスで一時間半 ( ? )。道中の断崖に圧倒されました。

ぎっしりだった乗客がどこに消えたのかが不思議でした。教会の中を見学する人は少ないし・・・ 山頂の城塁、いつもの私でしたら尋ねたでしょうが、今回は、もう少し疲れていました。割愛。

町奥の岩屋にある紙工房を訪ねました。ここ、愛知県でもよく見る手漉き工房跡のミュージアム。13世紀、中国人より技術指導を受け、貧しい町の産業にしたという話は、うなづけました。古着を再生したから、コットン紙というのですが・・・日本の紙を購入したいというので、帰国後、ネットで、名古屋の有名店を紹介しました。

帰路、水路を採るとよかったと思いました。(私の話を聞いて、後行った人は、この水路は無かったと言います。)

パエストゥムへは夫を誘いました。(一人では怖かったし、夫の大好きな歴史探訪だからです。)一日、ゆっくりした時を楽しみました。あなたの情報では、駅からも暑い道とあり、体調の悪い夫を心配しましたが、塀の片陰を行く道は思ったより短く感じました。

遺跡探訪が好きな私たちには、ほど良い広さでした。しばし、地中海地方の歴史に思いを馳せました。大変な侵略の繰り返しです。

列車にピストルを腰にした警官二人が巡回するなど、物騒な所だと身を引き締めた時もありました。

ポンペイの遺跡、アマルフィ、パエストゥム、駅の近く、そしてあなたの情報が頼りになって、楽しくナポリを離れました。遅くなりましたが、お礼申し上げます。これからも、ご活躍ください。

T.K.さん、わざわざメールを有難うございました。今後とも良い旅を楽しんでくださいね。また宜しければ情報をお寄せくださいね。


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