マルタ島の古都イムディナの中心は聖パウロ大聖堂現在のマルタ共和国の首都は聖ヨハネ騎士団によって建設された要塞都市ヴァレッタなんだけど、マルタ島の歴史的な中心は古都イムディナみたい。そして首都ヴァレッタの聖ヨハネ大聖堂は人気の観光スポットなんだけど、地元の人々の精神的な中心は古都イムディナにある聖パウロ大聖堂(下の画像)なんだそうな。
その聖パウロ大聖堂の中へ ・・・ 入ろうと思ったら、扉が閉まっている。困ったな。明日はロンドンに帰らなきゃいけないし、なんとか今日はこの大聖堂に入りたいんだけどな。
マルタで難破した聖パウロにゆかりの大聖堂キリスト教を各地に広めたことで名高い聖パウロ(セント・ポール)は、西暦60年にマルタ島の海辺で難破したと伝えられる。古代ローマ帝国の総督プブリウスは上陸した聖パウロと会見したとされるんだけど、その現場が今の古都イムディナの聖パウロ大聖堂(その祭壇が下の画像)のある場所だと言われている。
やがて聖パウロはローマへ赴き、その地で皇帝ネロの迫害によって殉教したとされている。他方で聖パウロと会見したプブリウスなんだけど、キリスト教に改宗し、マルタ島の最初の司教となったとされている。でも、彼も皇帝ハドリアヌスの頃に殉教したともされているんだ。
地震によって倒壊し、再建された聖パウロ大聖堂マルタ島は9世紀後半にアラブ人によって征服され、この地にあった古い教会は廃墟となってしまった。その後、西暦1091年にマルタ島はノルマン人の支配下に入り、彼らの統治下でここに聖パウロ大聖堂が建立されたんだそうな。
ところが、西暦1693年に起こった大地震によって聖パウロ大聖堂は倒壊してしまった。その後、西暦1697年から再建の為の工事が始まり、西暦1702年に完成したのが今の聖パウロ大聖堂なんだそうな。(再建を担当した建築家ロレンツォ・ガファの傑作とされる円天井が上の画像。)
静寂の街 サイレント・シティ 古都イムディナそんな聖パウロ大聖堂があり、古代からの長い歴史を持つマルタ島の古都イムディナなんだけど、またの名を静寂の街あるいはサイレント・シティともいう。(下の画像は静寂の街の通りの様子なんだけど、無人の狭い通りに私の足音だけが響いていたよ。)
マルタ島の古都でもあり、精神的な中心でもある聖パウロ大聖堂のあるイムディナなんだけど、現在の人口は300人にも満たない。しかも、原則として街の中に車は入れないことになっている。そりゃ静かな街になるのは間違いないよね。
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