東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「春のポルトガル」

リスボン、シントラ、オビドス、ナザレなど

02. ロカ岬 (ユーラシア大陸最西端の岬)

ポルトガルのロカ岬はユーラシア大陸最西端

やがて3時半にロカ岬に到達。ここがユーラシア大陸の最西端の場所なんだそうな。はるばる来たぜ、ロカ岬。あるいは、流れ流れてロカ岬 ・・・ てか。極東の日本から遠く西の最果ての地にまで来たもんだと感慨深いものもある。イギリスの首都ロンドン(この旅の当時に住んでいた)からは遠くはないけど ・・・ 。

ユーラシア大陸の最西端にあるポルトガルのロカ岬の記念碑

上の画像は、そのユーラシア大陸最西端の地の記念碑なんだそうな。ポルトガルの国民詩人(ここで初めて知った名前だけど)であるカモンイス(あるいはカモンエス)の詩の一節「地が尽き、海の始まる場所」が記されているらしい。ポルトガル語はわからないけどね。

ロカ岬の風景

そんなロカ岬の風景が下の画像。ポルトガルを代表する観光地でもあり、観光客の姿も少なくない。でも、広々としているし、大西洋の丸い水平線の眺めも素晴らしいし、青空も広がってくれたし、春の風も心地良いし、ロンドンでの忙しい時間を忘れさせてくれる場所だね。

ユーラシア大陸の最西端にあるポルトガルのロカ岬と大西洋の風景

そんなのどかな風景の場所なんだけど、崖の向こうの大西洋を渡っていった諸々の中には怖ろしい災厄もあった。例えば、9世紀には北欧のヴァイキングがこの沖合いを南下し、西ゴート王国を滅ぼしたイスラム教徒の支配下にあったリスボンセビリアを襲ったんだそうな。

この海は時として荒れ狂うこともある。新大陸アメリカを発見したコロンブスが西暦1493年にスペインに戻る途中に悪天候にはばまれ、この付近に避難したこともあるらしい。更には西暦1755年のリスボン地震の際には、巨大な津波が押し寄せている。そのリスボン地震の津波は 1万人もの人々の命を奪ったんだそうな。

ユーラシア大陸最西端への到達証明書

そんな大西洋の海を眺めるロカ岬なんだけど、ポルトガルでも名高い観光地の一つとなっている。ここへやって来た観光客に人気なのが、ユーラシア大陸最西端への到達証明書なんだ。私と家内が持ち帰った証明書が下の画像。

ユーラシア大陸最西端(ポルトガルのロカ岬)への到達証明書

ついでながら、ロカ岬の土産物屋に入る。色々と買ってしまった。絵葉書を3枚、ポルトガル名物のアズレージョのタイル、日本語の観光ガイドブック、そしてヴィニョ・ヴェルデ(緑のワイン)。初日からこんなに土産物を買い込んでいたら、荷物が増えて帰りが大変になるね。今回の旅はツアーだからまだ良いけど。

イギリスのランズ・エンドとポルトガルのロカ岬

ところで、イギリスのコーンウォール地方にもランズ・エンドという場所がある。イギリスでは地の果てとして人気の観光地なんだけど、ポルトガルのロカ岬とイギリスのランズ・エンドはどちらが西にあるのかな。

この旅の後で調べてみたんだけど、結論は西経9度にあるロカ岬の方が西にあるらしい。いずれにせよ、ランズ・エンドはグレート・ブリテン島の中にあり、ユーラシア大陸の端っこじゃないんだけどね。しかも、ランズ・エンドは西経5度なんだけど、スコットランドの最西端は西経6度になる。つまり、ランズ・エンドはイングランドの最西端に過ぎないわけだ。

でも、少なくともイングランドの人々にはランズ・エンドは人気の観光地で、その岬には遊園地みたいに売店や遊戯施設が並んでいる。このポルトガルのロカ岬の方が静かで地の果ての気分に浸るには良いね。


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