スコットランドの古都パースとスクーン・パレススコットランドの奥地、ハイランドの内陸部を走り、やがてパースに到着。エディンバラの北 約 30マイル( 48km )にあるパースは、スコットランドの古都なんだ。![]()
そして、その古都パースにあるスクーン・パレスが上の画像。このスクーン・パレスという宮殿はさほど古いものではないんだ。でも、このスクーン・パレスがある場所は、オールド・スクーンとも呼ばれる歴史ある重要な土地なんだそうな。 スクーン宮殿(パレス)の内部![]() 歴史ある宮殿にしちゃきれいじゃないか、と思うかもしれない ・・・。この宮殿の建物は元々は16世紀に建てられたものらしい。が、19世紀初頭に大々的に増改築されているんだそうな。 清教徒革命により西暦1649年にイギリス王チャールズ1世は処刑されたんだけど、その息子チャールズ2世はこのスクーンで戴冠したんだそうな。その際にはこのスクーン宮殿に滞在したらしいんだけど、その時の面影はもうないのかもしれないね。 その清教徒革命の後、王政復古によってチャールズ2世はあらためてイングランドとスコットランドの王となった。でも、弟でカトリックのジェームズ2世は名誉革命で国を追われちゃったけど。(ちなみに、何故にスコットランドのスチュアート王家がイングランドの王となるかといえば、テューダー家のヘンリー7世の王女が嫁入りした先の子孫というころだから。) ところでこのスクーン宮殿なんだけど、所有しているのはスコットランド(あるいはイギリス)王家ではなく、マンスフィールド伯爵家なんだそうな。19世紀初頭に宮殿を増改築したのも、マンスフィールド伯爵家らしいよ。 スクーン・パレスにあった「運命の石」あるいは「スクーン・ストーン」かつて、スクーン・パレスには、「運命の石」(あるいは「スクーン・ストーン」)と呼ばれる石があった。下の画像にあるのは、その「運命の石」のレプリカなんだ。![]()
その運命の石(スクーン・ストーン)は、 西暦838年に初代統一スコットランド王(あるいはアルバ王)ケネス・マカルピン(ケネス1世)によって運び込まれたと言われている。その後、スクーンにある運命の石の上で王位を受けるのが、スコットランド王国の伝統となったんだそうな。 運命の石(スクーン・ストーン)の運命ところが、西暦1296 年にスコットランドに侵入したイングランド王エドワード1世によって、運命の石が運び去られた。その運命の石は、それ以後はロンドンのウェストミンスター寺院に置かれていた。(映画「ブレイヴ・ハート」で描かれたスコットランド独立の闘士ウィリアム・ウォレスは、スコットランドの独立を脅かすイングランド王エドワード1世と戦った人物だった。)西暦1950年、スコットランドの民族主義者が運命の石(スクーン・ストーン)をウェストミンスター寺院から盗み出した。その 4ヶ月後に運命の石が発見され、再びロンドンのウェストミンスター寺院に戻されている。(しかし、その運命の石は偽物だという話もある ・・・。) そして、西暦1996年には運命の石がイングランドからスコットランドに返還された。但し、返還された運命の石は、スクーン・パレスではなく、エディンバラ城に置かれているんだそうな。
西暦2012年、とっても興味あるニュースが流れた。スコットランドの独立についての住民投票が西暦2014年に行われるらしい。現時点ではスコットランド独立を支持する人々は少数派らしけど、はてさてどんな結果になるのかな。そして西暦2014年09月18日、独立を問う住民投票が行われた。その結果は独立反対。スコットランドの独立は夢と終わったわけだ。
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