東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

スコットランドの旅(イギリス)

16. セント・ジャイルズ大聖堂とホリールード宮殿

エディンバラのロイヤル・マイル

大きな岩山のエディンバラ城を出て、ホリールード宮殿に向かう。その道がロイヤル・マイルと呼ばれる道なんだ。

その距離は約 1マイル( 1.6km)。エディンバラ城とホリールード宮殿を結ぶ道なんだけど、そのどちらもスコットランド王家に縁の深い場所。故にその間の道をロイヤル・マイルと呼ぶわけだよね。

セント・ジャイルズ大聖堂はロイヤル・マイルの真ん中

エディンバラのセント・ジャイルズ大聖堂の入り口(スコットランド、イギリス) エディンバラ城とホリールード宮殿との間、つまりロイヤル・マイルの真ん中あたりにあるのが、セント・ジャイルズ大聖堂。その入り口の様子が右の画像なんだ。

この大聖堂(あるいは教会)の最古の部分は西暦1124年に遡るとも言われている。が、西暦1385年にセント・ジャイルズ大聖堂は火災に遭い、かなりの部分が再建されたものとされるんだそうな。

しかも、19世紀後半には大規模な「修復」が行われたらしい。が、その「修復」とは裏腹に、結局は本来の大聖堂をかなりの程度に解体してしまったという評価もあるらしいよ。

但し、セント・ジャイルズ大聖堂の内部については、比較的に古い部分が残っているんだそうな。下左の画像は、そんなセント・ジャイルズ大聖堂の内部の様子だ。

エディンバラのセント・ジャイルズ大聖堂の内部の装飾(スコットランド、イギリス) エディンバラのセント・ジャイルズ大聖堂のステンド・グラス(スコットランド、イギリス)

上右の画像はセント・ジャイルズ大聖堂のステンド・グラスだ。但し、この大聖堂のステンド・グラスは比較的に新しくて、19世紀から20世紀のものらしいよ。

ホリールード宮殿はロイヤル・マイルの終点

エディンバラ城からロイヤル・マイルの終点まで歩けば、下の画像にあるホリールード宮殿に到着する。

スコットランドの首都エディンバラのロイヤル・マイルにあるホリールード宮殿(イギリス)

この宮殿の始まりは、西暦1128年にスコットランド王デヴィッド1世によって建てられた僧院だったそうな。その僧院に来客用の建物が増築され、そこにスコットランド王たちが泊まるようになり、新しい建物が更に建てられて、ついには王の宮殿になったんだそうな。

ホリールード宮殿とスコットランド王家

このホリールード宮殿は15世紀後半にはスコットランド王の宮殿となったらしい。白鳥の泳ぐ湖ロッホ・レーベンの島の城に幽閉されていたスコットランド女王メアリー・スチュアートもこのホリールード宮殿に住んでいた。彼女の部屋も残っているんだ。

そして女王メアリーの息子スコットランド王ジェームズ6世も、このホリールード宮殿に住んでいた。ところが、彼は西暦1603年にこの宮殿を去ってしまった。エリザベス1世の後をうけてイングランド王ジェームズ1世として即位する為に。スコットランド王ジェームズ6世(イングランド王ジェームズ1世)が次にホリールード宮殿にやって来たのは西暦1617年だった。

清教徒革命の後の王政復古によって即位したイングランド王チャールズ2世の弟のジェームズもこのホリールード宮殿に住んでいたことがあった。彼がローマの教皇に従うカトリックに改宗したものだから、人々が激しく反発し、ほとぼりを冷ます為にロンドンを離れていたらしい。でもジェームズはやがてイングランド王ジェームズ2世として即位し、ところが名誉革命によって国を追われたんだ。

その後もイギリス王(イングランド王にしてスコットランド王)は折々にエディンバラに来てホリールード宮殿に滞在してはいた。でも、かつてのようにホリールード宮殿に住んでいたというわけじゃなかったよね。

西暦1822年にはハノーバー家のイギリス王ジョージ4世がスコットランドに来て、キルトを着て、この宮殿で各クラン(氏族)代表の謁見を受けたらしい。イギリス王のキルト姿にスコットランドの人々は大喜びだった。

ちなみに、現在のイギリス女王エリザベス2世も、公式な立場でスコットランドに来る折にはホリールード宮殿に滞在するんだそうな。そんな折には、私たちのような観光客はホリールード宮殿に入ることが出来なくなっちゃうんだけどね。

ホリールード宮殿でツアーに参加 ・・・

そんなホリールード宮殿の入り口で、日本から来たツアーの添乗員さんに声をかけられた。仲間に入って欲しいんだと。というのも、一定の人数(たしか30人だったか)をまとめなければ、宮殿の中には入れてもらえない。人数が足りなければ、他の団体さんと一緒にまとめて入ることになっちゃうんだそうな。

もし私たちがその添乗員さんのツアーに参加すれば、人数が足りて、他の団体さんと一緒になることなくホリールード宮殿を歩くことが出来ると。ま、そういうことならば私たちも気楽でいいかな。というわけで、家内と私も日本からのツアーの皆さんと一緒にホリールード宮殿を歩いたわけだ。おかげで日本語の説明を聞きながら見ることができてお気楽だったよね。

ロイヤル・マイルにあるホリールード宮殿から眺めたスコットランドの首都エディンバラ(イギリス)

上の画像は、ホリールード宮殿から眺めたスコットランドの首都エディンバラの様子だよ。

エディンバラの土産物とスコッチ・ウィスキー・ヘリテージ・センター

ホリールード宮殿を出たら、エディンバラの街を歩き、スコットランドの土産物を買う。カシミアのセーターにショート・ブレッド。それから、エディンバラ・クリスタルのウィスキー・グラスだ。自宅に戻ったら、このグラスでスコッチ・ウィスキーを飲むわけだ。

スコッチ・ウィスキーで思い出した。エディンバラ城の駐車場の近くには、スコッチ・ウィスキー・ヘリテージ・センターがある。ここも私のお薦めの場所だ。スコッチ・ウィスキーの製造法や歴史もさることながら、なんといっても売店が素晴らしい。スコットランド各地のウィスキーが置いてある。あのスコッチ・ウィスキー・ヘリテージ・センターの売店でもっと色々なウィスキーを買ってくればよかったと、ずっと後悔している。

イギリスの首都ロンドンにあるフォートナム・メイソンベリー・ブラザースにも色々なスコッチ・ウィスキーがある。でも、いわゆる地酒的な小さな島の少量生産の名もないスコッチ・ウィスキーの品揃えに関しては、やはり地元スコットランドのエディンバラにあるスコッチ・ウィスキー・ヘリテージ・センターの売店が上だったと思うんだ。


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