エミリア・ロマーニャ と トスカナ (イタリア) 1999 年 6 月
ガラ・プラキディア廟とラヴェンナ駅との間は、約 1kmの距離。その中間にある路地の奥に、スピリト・サント教会がある。この教会も東ゴートの王テオドリックが 5世紀前半に建てさせたアリウス派の教会だった。 アリアーニ洗礼堂そのスピリト・サント教会の敷地に立つのがアリアーニ洗礼堂(右の画像)の八角形の建物。わざわざ書くまでも無いかもしれないが、アリウス派の洗礼堂という意味で「アリアーニ洗礼堂」と呼ばれている。 キリストの洗礼そのアリアーニ洗礼堂の天井に輝いているのが、「キリストの洗礼」を描いたモザイク画(下の画像)。中央に立つのは、言うまでもなく若きキリスト。右側は洗礼を授ける聖ヨハネ。画像の中の左側にいる老人は、キリストが身を浸すヨルダン川を象徴している。老人の頭の上には、赤いカニのハサミが描かれているのが面白いよね。上のモザイク画の中で面白いのは、老人の左に置かれている瓶。そこから水が流れ出し、それがヨルダン川になっている。画像が小さすぎてみえないかな ... 。 このモザイク画の中では、鳩はしっかりと「聖霊」の仕事をしているよね。ガラ・プラキディア廟の中の「水盤から水を飲む鳩」がリラックスしているのとは、ずいぶんと違っている。あの小さなギリシャ十字の建物の中では、鳩も聖霊の仕事を一休みできるってわけかな。 ところで、上にある「キリストの洗礼」。この構図、特にヨルダン川の水位が不自然だと思わない ?? なんだか、キリストのオチ・チ・を隠すために、後から水位を上げたようにも見えるんだけどね。
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