東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「エミリア・ロマーニャとトスカナ(イタリア)」

35. キャンティのワインの村のオリーヴとラヴェンダー

キャンティのワインの村のオリーヴの木

キャンティのブドウ畑の脇には、ブドウの作り手たちの住む集落がある。どの家の庭でも、色とりどりの花が育てられていたよ。決して豊かな暮らしには見えないけど、憧れるものがあるよね。

ときおり出会う村人たちは、Tシャツに半ズボンというアジア人の出現に驚いた様子を見せる。そんな彼らに元気よく「ボン・ジョルノ」と挨拶し、私たちの遠足は続く。

キャンティのワインの村で見かけた大きなオリーヴの木(イタリア)

そんなキャンティのワインの村のはずれで見かけたのが、上の画像にある大きなオリーヴの木。トスカナと言えばキャンティの赤ワインが頭に浮かぶけど、オリーヴの産地でもある。ロンドンで買うことの出来るオリーヴの中でも、フランス南部プロヴァンス産のオリーヴに並ぶ高級品が、トスカナ産のオリーヴなんだ。

村はずれのラヴェンダーの花と聖母子像

そんなキャンティのワインの村のはずれには、家内よりも背の高いラヴェンダーが花を咲かせている。やはりラヴェンダーは地中海だよね。このイタリアでもそうだし、フランス南部プロヴァンス地方のヴァレンソールセナンクのラヴェンダーの花も見事だった。

キャンティのワインの村で見かけたラヴェンダーの花と聖母子像(イタリア)

ところで、上の画像に見えるラヴェンダーの花の陰になっているんだけど、レンガ造りの小さなお堂の中には聖母子像があるね。その下にはお花も捧げられているね。

こちらにも聖母子像

更に歩けば、村のあちこちに聖母子像を見かけたよ。イタリアなどのローマ・カトリックの国々では聖母子像や聖母マリア像がとっても多いよね。

キャンティのワインの村で見かけた陶器の聖母子像(イタリア)

キリスト教徒ではないけれども、私も聖母子像が大好き。特にラファエロの聖母子像がね。というわけで、この旅の後半ではフィレンツェパラティナ美術館へ行くことを楽しみにしているんだ。

キャンティのワイン村の白ワイン

キャンティのワインを生み出すブドウ畑を歩き、その脇にある村も見て、ホテルに戻った。部屋でのんびり過ごした後、着替えを済ませて19時半にはホテルのレストランに向かう。

昨日は牛肉やラムなどこってりがっつりの料理を食べ、イタリアを代表する赤ワインのひとつキャンティ・クラシコ・リゼルヴァを飲んだ。が、今日は違う趣向でディナーを楽しむことにしたよ。

今夜のディナーに選んだ料理は、ラディチオのサラダとウズラの卵、キノコのリゾット、タコとズッキーニの花のパスタ、魚介類の炭火焼だ。というわけで、飲むのはもちろん白ワイン。せっかくだから、地元カステルヌオヴォ・ベラルデンガの白ワイン(そのエチケットが下の画像)にしたよ。

キャンティのワインの村のホテルのレストランで飲んだ白ワインのエチケット(イタリア)

白ワインは酸味が強めでかなりドライ。家内が苦手としているタイプだった。でも、強めの味付けとなっていた料理にはぴったりだったかな。特にほのかに焦げ目をつけた魚介類の炭火焼に合っていたよね。

キャンティといえばイタリアを代表する赤ワインの一つだよね。というわけで、せっかくキャンティのワイン村でディナーを楽しむならば、地元の赤ワインを選ぶのが無難かな。でも、歴史と伝統を持つキャンティのワインの作り手たちも新しい試みにチャレンジしているらしい。例えば、この白ワインも原料となるブドウの一部にボルドーのソーヴィニョン・ブランを使っているんだそうな。

そんなチャレンジが未来の美味しいワインを産み出すことを期待するね。昨日も書いたけど、このキャンティで14世紀に作られていたのは白ワインだったとか。そんなキャンティで赤ワインを作り始めた時も、それはチャレンジだったのかもしれないよね。そんな作り手のチャレンジに対して、飲み手の冒険も必要なのかも。


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