東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「エミリア・ロマーニャとトスカナ(イタリア)」

36. 中世の面影を残すシエナの街に到着

シエナの駅まで

キャンティのワインの村で旅の中休みを取り、今日は旅の6日目。そろそろ旅も終盤に近づいてきたね。今からシエナ市内を見て歩き、それから次の目的地に移動することにしよう。

キャンティのワイン村のホテルのフロント係が呼んでくれたタクシー。その車にスーツ・ケースを載せ、キャンティのブドウ畑の道をたどる。ところどころに石造りの豪邸がある。1980年代に人気を取り戻したキャンティのワインで成功した人々のお邸だろうか。他方で、廃墟となったお邸もちらほら。キャンティのワインの評判が低迷してしまった時代に土地を離れてしまった人々の邸跡かな。

イタリア北部略図 シエナ周辺

シエナ駅の前でタクシーを降りたのが9時半。まずは駅のコイン・ロッカーにスーツ・ケースを預ける。スーツ・ケースが入るほどに大きなロッカーがあって助かったよ。それにしても、ロッカーに日本語の表示があったのには驚いた。この街にも日本人がたくさん来るんだね。私たちもそうだけど。

シエナで見た狼とロムルスとレムスの像

シエナ駅から市内まではバスに乗った。タクシーを使わないなんて珍しいこともあるね。というのも、シエナ駅のタクシー乗り場では待てど暮らせどタクシーが来ないんだ。仕方なくバスに乗ったというわけだ。

ちなみに、シエナ駅は市街地の外の坂道の下にある。対してシエナの市街地は坂の上。というわけで、観光客(特に大きな荷物を持った観光客)はバスかタクシーに乗らざるをえないらしい。

シエナの市街地に入り、中世の面影を残すバンキ・ディ・ソプラ通りを歩く。その通りに面してトロメイ宮殿。その宮殿の前に立つ円柱の上には、狼と二人の子供 ロムルスとレムスの像(下の画像)がある。

シエナの街で見た狼とロムルスとレムスの像(イタリア)

シエナに伝わる伝説によれば、シエナを築いたのはレムスの息子のセニウスだったとされているんだそうな。ローマを築いたのはロムルスとレムスという双子(狼に育てられた)とされているんだけど、そのレムスの息子というわけだね。

でも、シエナの街の始まりは古代エトルリア人の集落だったみたい。紀元前4世紀初頭にケルト系ガリア人がイタリアに侵入し、エトルリア人の街クルシウムに接近した。そのクルシウムの街が今のシエナだったとの説もある。ちなみに、そのケルト系ガリア人はローマを略奪したらしい。

シエナ市内の商人のロッジアが見えてきた

更にバンキ・ディ・ソプラ通りを歩き、やがて商人のロッジア(下の画像の中央)が見えてきた。

シエナの街の商人のロッジアが見えてきた(イタリア)

西暦1444年に建てられたものなんだそうな。ちなみに、「ロッジア」とは屋根があり一方が開かれた回廊(あるいは「開廊」)のことらしい。

商人のロッジアの天井画

その商人のロッジアの天井画が下の画像なんだけど、シエナのバンキ・ディ・ソプラ通りでは必見なんだそうな。

シエナの街の商人のロッジアの天井画(イタリア)

さて、その商人のロッジアの横にある石段を下る。そこがカンポ広場、中世のシエナの街の中心となっていた場所だね。


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