東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

冬景色のトルコ
(1997年12月 - 1998年1月)


08. コンヤのメヴラーナ (トルコ、小アジア)

夕暮れの小アジア(アナトリア)の山道を走り続け、コンヤの街のホテルに到着したのが6時半。7時半から夕食だ。

今日の夕食もビュッフェ・スタイル。連夜のビュッフェに飽きたという声もツアーの仲間の口から出ている。しかし、田舎のホテルのレストランでは、変化のある食事を手配するのも難しいらしい。

メヴラーナ Mevlana (トルコ、コンヤ)

いつもは食事が終わればとっとと眠ってしまうんだけど、今日は特別。ホテルの中でメヴラーナを見ることになっているんだ。

コンヤで見たメヴラーナの儀式(トルコ、小アジア) ホテル内の会場に用意された椅子に腰を下ろした私達の前で儀式が始まった。

まずはイスラムの僧が祈りを捧げる。メヴラーナというのは民族舞踏と考えても間違いではないけど、正しくは宗教的な儀式なんだ。

コンヤで見たメヴラーナのスター(トルコ、小アジア) やがてトルコ風の音楽が始まり、裾の長い白い衣装を来た5人の若い僧が舞い始めた。

上に向けた右の掌でアラーの慈悲を受け、それを下に向けた左の掌で大地に放射しながら、逆時計回り(左回り)に旋回を続ける。

天上の音を聴き、旋回を続け、神との一体感を感じながら、無我の境地を得る。これがメヴラーナ。

コンヤで見たメヴラーナ(トルコ、小アジア)

5人の若い僧たちは、30分ほども旋回を続けただろうか。やがて儀式は終わり、イスラムの僧たちは帰っていった。事前に注意があったのだが、これは儀式なんだから、決して拍手をしてはいけない。

家内によれば、メヴラーナには演出が欠けているらしい。しかし、だからこそ下手な曲芸にならずにすんでいるんだよね。私達がメヴラーナを見るためには、一人25ドルを払うことになっている。しかも、場所はホテル。

これがショーなのか宗教儀式なのか、私達も考え込んじゃうけど、イスラムの僧たちも悩み深いだろうなあ。私達としては、珍しいものを見せてもらったということで有り難いけど。

関連書籍

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セルジューク・トルコの古都コンヤ

ところで私達が滞在しているコンヤなんだけど、トルコでも古都と言って良い街なんだ。モスクやイスラムの神学校も多く、イスラム教の街でもあるらしいよ。

小アジア(アナトリア)の古都コンヤ(トルコ)

  • コンヤ近くのチャタルフユックは、紀元前7-8千年頃の集落遺跡。世界最古の集落遺跡だとの説がある。

  • 1世紀には、聖パウロと聖バルナバがキリスト教を布教していた。

  • 古代ローマ帝国支配下の時代には、「イコニウム」と呼ばれていた。それが変化して現在の名「コンヤ」となった。

  • 11世紀、セルジューク・トルコによって征服された。13世紀まで、ルーム・セルジューク朝の首都として栄えた。

    但し、1097年と1190年には十字軍によって一時的に占領されている。

  • 15世紀、オスマン・トルコによって征服された。

【参考】都市別ツアー


【参考】ホテル検索


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