東西南北 春夏秋冬 ヨーロッパの旅

旅行記 「アルザスとストラスブール (フランス)」

11. ストラスブールのプチ・フランスとクヴェール橋

ストラスブールを流れるイル川のほとりを歩いてプチ・フランス

ストラスブールを流れるイル川のほとりを歩き、白鳥や子犬たちと出会い、やがて下の画像に見える橋が近づいてきた。

フランス東部アルザス地方の中心ストラスブールの水辺の風景

この橋を超えれば、もうすぐストラスブールでも人気のスポットとなっているプチ・フランスに到着する。

ストラスブールのプチ・フランス

そして下の画像がプチ・フランスの風景なんだ。ストラスブールを流れるイル川はいつかの流れに分かれているんだけど、その中州に発展したのがプチ・フランス地区だった。水を必要とするなめし革職人、粉ひき屋、漁師などが住んでいたんだそうな。

フランス東部アルザス地方の中心ストラスブールのプチ・フランスの風景

上の画像でもわかるように、ストラスブールのプチ・フランスにはアルザス地方ならではの木組みの家々が並んでいるんだけど、16世紀から17世紀の建物も残っているらしい。そんなわけでこのプチ・フランスを含むストラスブールの旧市街はユネスコの世界遺産にもなっているんだそうな。

どうして、プチ・フランス ・・・

そんなわけで、ストラスブールの中でもプチ・フランスは人気の観光スポットにならざるを得ない。当然ながら、下の画像のように多くの観光客がやってくるわけだ。(下の画像はこのサイトの読者である Kaoringo さんから戴いたもの。有り難うございます。)

フランス東部アルザス地方の中心ストラスブールのプチ・フランスと多くの観光客

でも、どうしてこの地区はプチ・フランスと呼ばれるのかな ・・・ 。コルマールにある水辺の地区がイタリアの水の都ヴェネツィアにちなんでプチ・ヴェニス(リトル・ベニス)と呼ばれるのはわかるよね。でも、フランスが水の国だなんて聞いたこともないし、この地区がフランスの首都パリに似ているわけでもないし ・・・ 。

話はパリ郊外にヴェルサイユ宮殿を造営したフランス王ルイ14世太陽王の時代に遡る。彼は西暦1681年にアルザスの街ストラスブールを攻略したんだけど、この地区にアルザス地方を占領するフランス軍の病院などの中枢機能をおいたらしい。故にプチ・フランスと呼ばれたみたいだね。

このストラスブール近くには、20世紀に入ってもフランス軍部隊が駐屯していた。その駐屯していた兵士たちの中には、小説「星の王子さま」の作家サン・テグジュペリもいたらしい。彼はその頃は軽騎兵部隊に所属していたんだけど、自費で飛行機の操縦を学び、後に空軍部隊に移ったらしい。

ストラスブールのクヴェール橋

プチ・フランスから更に歩いてやって来たのは、下の画像にあるクヴェール橋。13世紀前半に築かれた橋なんだそうな。そのクヴェール橋を架ける時に4本の塔も建てられたらしい。(下の画像では塔は1本半しか見えていないけどね。)

フランス東部アルザス地方の中心ストラスブールのクヴェール橋

ちなみに、元々のクヴェール橋は木造だったらしい。石橋になったのは19世紀のことなんだそうな。

さて、もうすぐお昼だ。クヴェール橋から歩いて15分ほどのところにあるストラスブール駅に向かう。列車に乗って今日の次の目的地に移動するつもりなんだ。


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